熊本・人吉などを襲った熊本豪雨の被害で肥薩線が不通になって
しまい、行き場を無くした観光列車を活用して、博多と観光地門司港を
結ぶ列車として仮住まいながらも親しまれた列車、それが「やませみかわせみ
+いさぶろうしんぺい」、肥薩線を舞台とした観光列車が全区間併結運転する
という画期的な列車。
当初は指定席の入手が困難なほど、好評を極めた。
私も妻と一度だけ乗車したが、この日も好評だった。
ただ、リクライニングシートをはじめとする接客設備に優る「やませみかわせみ」
はいいのだけど、ボックスシートを連ねた「いさぶろうしんぺい」は一歩譲る感じ
だった事は否めない。
この編成は基本的に土曜日の朝に熊本を発ち、竹下まで回送されて来て、
博多~門司港を上り、夕方に下って来る。
日曜日の夜、熊本に回送される。というパターンで2022年9月まで走っていた。
キハ47をカラフルに連ねた編成は、最初は「珍編成」というところだったものの、
いつの間にか日常化してしまったという感もある。
ただ、遠方からの遠征で来られた人には、良い被写体だった様だ。
自分も吉塚に行くなら、まずこれを撮らなければ始まらない。
そしてステレオタイプのアングルがこれ。6月ならちょうど良いが、8月となると
前頭がつぶれるのが残念だ。また、曇ると魅力が半減してしまう。
下り便を撮るとなると、枝光駅がベストだと考えたものの、6月だというのにパチ
ンコ店の影が15時には本線に落ちて来るから、そこを差し引いたものにしなけ
ればならない。4月下旬くらいがベストだったのだろう。
この日は直前に曇って、良かったのか悪かったのか。
これは福工大前を「通過」していたダイヤの頃に福工大前駅の上りホームから
狙ったもの。このスポットは人気があったが、近辺にマンションも多く、撮れる
時期も限られていた。9月はもう「終わっている」状態。
さて2022年9月11日、この日が事実上の最終日となる4両運転、吉塚駅に行って
みた。しかし、私を除いて誰も撮っていない。
前述のアングルから撮る事には飽きていたので、逆エキセンで撮る事に。
その前に練習をしていたら、箱崎折り返しの回送列車が割と多い事を知る。
吉塚はスポットとして残しておこう。
そしてラストショット。この日以降も運転はあったものの、天気記録を調べると
あまり良い天候ではなかった上に、翌週は台風など来てしまったので11日で
良かったという事にしておく。
現在「やませみ・かわせみ」は豊肥本線で阿蘇方面の観光列車として起用され、
熊本へ帰って行った。今度は阿蘇へ、平原とカルデラを走る姿を撮りに行って
みたいと考えている。