死生観(本能寺ホテル。こう感じた!) | 小野寺S一貴のブログ。

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元エンジニアで神社・古事記研究家として活動中。
TEAM梵にて龍神の教えを広めるべく執筆活動も!

久しぶりに映画を観て来たんですよ。





本能寺ホテル


一言。

面白かったです。

しかし、それ以上に、今の僕にはとても共感できる映画でした。


まだ観ていない方も多いかと思いますので内容はお話しませんが、

武士ってすげえな。

本当にこういう真実だったらいいな。


そう思わせる結末でした。


でもね。

そう感じたのは昨年末にある方から「死生観」のお話を聞いたからなんです。


以前の僕だったら、「分かった気になっていただけ」だったに違いありません。

これは自信を持って言えます!(どんな自信だ(笑))


その方は古武道をする方で、その日も真剣(本物の刀剣)を握ってきた後だったそうです。

小さなテーブルで向かい合いながら談笑してたんですが、

おいしそうに日本酒を呑む手を止めて、突然僕に語り掛けて来たんです。


「『道』と付く武道、空手でも柔道でも必ず、始まりと終わりに黙とうしますよね?あれってどういう意味だと思いますか?」


僕も空手をやっていたので毎回黙とうはしてたんですが、意味までは考えたことがありませんでした。

まあ、心を落ち着かせるためとか……と考えていると、


「あの黙とうは、殺人者になるための時間だと思うんです。そして、終わりの黙とうは、普通の人間に戻るための」


えっ!っと僕が意味がわからない表情で彼を見返すと、


「いえいえ、今のような平和な世界での一方的な殺人者じゃないですよ(笑)。武士の世界、いつ殺されるかもしれない状態。身を守るために人を殺す。そういう精神状態になるためなんじゃないか?って思うんです」


と穏やかな、しかし強い眼差しを僕に向けながら言うのです。


「つまり……。武士の心になるためと?」


すると彼は顔をグッと近づけて来て言ったんです。


「そういう心になった時に気付いたんですよ。『どう死ぬか?』とは、『どう生きるか?』ということじゃないかと……」


その瞬間、僕は長年ずっと疑問だったことがわかった気がしたんです!


僕は学生時代から会津若松に縁があったせいか、幕末の歴史が大好き。

よくその時代の小説を買って来ては読みふけっていました。

それを読みながら不思議だったこと。


当時は、「幕府派(幕府や会津藩等)」と「討幕派(薩摩藩や長州藩等)」の間でし烈な攻防が繰り広げられていた。

京都では毎日のように暗殺が起きていたといいます。


つまり、志士達にとって「いつ殺されてもおかしくない」状況だったわけです。

まあ、今の日本では考えられない状況ですよね。


でもね。

小説なんかを読むと、志士たちはよく、べろんべろんになるまでお酒を飲んだりしてるわけです。

遊郭に繰り出してはどんちゃん騒ぎして楽しんだりするわけです。


そんな状態でよく、酒なんか飲めるな?

そんな状況で襲われたらどうするんだ?


ずっとそう思ってたんです。


でもそれは間違っていました。

「長く生きることが良いこと」という現代の平和な時代の感覚でしか考えてなかったんだと気付いたんです。


「どう死ぬか?」とは「どう生きるか?」ということ。

この言葉の意味は、

いつ死んでも満足できる生き方をする

ということではないか?


そう思ったんです。


だから幕末の志士たちも……。

武士の心を持った古の日本人は、その瞬間、その瞬間を必死に生きていた。

だから酒も飲むし、とにかく遊んだ。

いつ死ぬか、わからないからこそ、懸命に人生を楽しんだ。

ただそれだけなような気がします。



いつ死ぬかわからないから


・好きな酒を飲まずに隠れていた方がいい。

と思った僕。


・大好きな酒を飲んで仲間と楽しい時間を過ごす。

という武士。



歴史を今の感覚で考えることがいかに愚かなことか。

そう思った瞬間でもありました。


今の時代、どれだけの人がこの瞬間を懸命に生きているか?

満足した生き方をしているか?


今年の初め、仲の良かった友達が亡くなりました。

ずっと年上のお友達でしたが、病気が悪化してから彼が言っていた言葉を思い出しました。


「もちろん僕はもっと生きたいですよ。でも、今、僕は楽しいんです。いろんな活動を始めてから初めて日本のために働いてるなって実感してるんです。若い人たちともたくさんお友達になれたんです。楽しくて結構、満足してるんですよ」


武士だったんだな……。


そう思いました。


僕もどこを切り取られても幸せだと自信を持って言える生き方をしよう!

それが日本人として生まれた、武士の心を持っている人間の特権ですから!



本日もご愛読ありがとうございました!




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