一枚の絵や写真が、見方によって印象が変わる
というのはよくある事。
当店のバックバー中央に飾ってある写真についても、
「あれ、何ですか?」とよく質問されます。
「人の顔」とか「お面ですか」と言うのはよくある解釈で、
中には「サメじゃないの(!?)」と言った方もおられました。
コレ、実はルーブル美術館所蔵の『エロスの接吻で目覚めるプシュケ』
(Antonio Canova作、1793年)の写真なんです。
中央に浮かんでいるのは彫刻の顔だと大体解るとして、
画面右下にもうひとつの顔があるの、見えますか?
つまりこれ、下から抱きかかえてる2体の彫像が絡んだ
写真なんですね
写真そのものは10数年前にルーブルに行った時に
そのインパクトに魅せられてミュージアム・ショップで購入した
もので、撮影はPaule Muxel/Bertrand Desollierという
ディレクターによってなされたものです。
しかしよく観る度に表情が違う、不思議な魅力のある写真で、
ある意味当店のバックバーを象徴する一枚だと思っています。
「そう言われてもよく解らない」と言う方、次回ご来店の際に
もう一度じっくりと写真を眺めてみて下さい。
”もうひとつの顔”が、どんな表情をしているのかも。
(J)
P.S.ちなみに『プシュケ』って、英語の”サイケ”と同じスペル
なんですよね(Psyche')。
「エロスの接吻で目覚めるサイケ」・・・
ロックファンには意味深なタイトルです。(DOORSっぽいな)