「私が飲みたいのは、アイルランドを旅した時に飲んだ

あの柔らかいウィスキーなのに、最近どこのバーに行っても

”アイリッシュ・ウィスキー”って言うと、

あのクサイやつが出てくるのよプンプン


先日お見えになった女性のお客様がおっしゃいました。


そうなんです。

最近、あまりにも急速にアイラ・モルトの知名度が高まった為か、

それを「アイリッシュ」と注文する方が増えているんです。


確かに日本人の感覚だと混同しやすい名称ですが、

世界最古のウィスキーに敬意を表して


アイルランド島産=アイリッシュ・ウィスキー

スコットランドのアイラ(アイレイ)島産=アイラ・モルト


と、きっちり分けて認識して欲しいところです。


勿論、我々バーテンダー側もちゃんとその確認をすべきでしょうグー


その方には「次回からどこかで注文する時は

”アイルランドのウィスキーをください”って言えば通じますよ」

とお教えしておきましたひらめき電球



現在、世界のウィスキー市場の中でのシェアは僅かながら、

伝統の3回蒸留による滑らかなボディで根強い人気を持つ

アイリッシュ・ウィスキー。


実は初心者にも受け入れやすいライト・タイプのこの銘酒を、

当店では常時10本前後ラインナップしています。


今回はその中でも現在オススメのものをご紹介しましょう。



粋七日記


左)ジェムソン18年 マスター・セレクション 40度

右)ブッシュミルズ・モルト10年 40度



現在アイルランドにある蒸留所は3ヶ所のみで、北から

ブッシュミルズ、クーリー、ミドルトン。


左)は、そのミドルトン蒸留所のベストセラー・ブランドの長期熟成品。


オーク樽熟成による奥深い香りと甘やかな口当たり、何とも

心温まる後味で、アイリッシュの伝統を今に活かした

完成度の高さを実感出来ますグッド!



右)は”世界最古”、1608年イングランド王ジェームス1世から

蒸留免許を受けたという老舗の造る「アイリッシュのシングル・モルト」。


アメリカン・オークの甘やかな香りが魅力で、普段スコッチの

シングル・モルトを飲まれている方にもオススメです。



ウィスキーが錬金術の恩恵を受けてアイルランドで生まれ、

ケルト文化の中で育ってきた事を考えると、

(モルト・スコッチのネーミングも、ケルト文明の流れを組む

ゲール語から来ています)

アイリッシュ・ウィスキーは全てのウィスキーの父、と言えるかも

知れません。


その存在に感謝しつつ、スランジーヴァビックリマーク(←ゲール語の乾杯)


(J)