近頃、たまに耳慣れないオーダーが入って、
とまどってしまう事があります。
「アタシ、ピーロンティ~」とか
「ぁ、オレ、ズブのロック」とか
そういう類の事です。
ちなみに前者は「ピーチ・リキュールのウーロン茶割り」、
後者は「ズブロッカのロック」の事なんだそうです。
勿論、内容が解れば全力で対処しますが、
一体そーいうのって、どこで流行ってるんですかね
いやぁ、勉強になりマス
「カシオレ(カシス・リキュールのオレンジ割り)」というのも
そのひとつですが、結構よく言われるので
もう慣れてしまいました。
しかしさすがにこの間、
「アタシィ、カシオレシャ~ン」
と言われた時にはビックリしてしまいました。
よく聞いてみると”カシス・オレンジのシャンパン割り”
の事らしいです。
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(おつかれちゃ~んじゃあるまいし・・・)
まあオーダーの仕方はともかく、スタンダードなレシピで
『ミモザ(=オレンジ・ジュース+シャンパン)』、
『キール・ロワイヤル(カシス+シャンパン)』というのは
存在するワケで、素材の組み合わせは悪くないと思います
当店で使用しているカシスは『ドメーヌ・サトネイ』と言う
ブルゴーニュ地方の造り手によるクレーム・ド・カシスです。
ワインの銘醸地として著名なジュブレ・シャンベルタン村の
黒スグリを使用しており、エキス分が通常のカシスの倍近く
ある逸品です
またオレンジ・ジュースも季節毎に最良のものを選んで、
(例えば今なら、甘酸味のバランス良く濃厚なミネオラ・オレンジと
すっきりしたバレンシア・オレンジのMix)皮を外し、
ハンドジューサーで絞ったものを使っています。
それにシャンパン(ランソン・ブリュット)を加えた組み合わせが
「カシオレシャ~ン」では余りに寂しい。
そんなワケで命名しました。名付けて『カシス・ミモザ』。
覚えやすいように、と考えたシンプルなネーミングですが、
味の方はとても良いですよ。
軽くて飲みやすいので、アルコールに弱い方にも
オススメ出来ます
一風変わったオーダーも、たまには役立つ事があるものです。
(J)