人生には失敗はつきもの。
失敗を生かして、次に繋げればそれは成功になるとはよく耳にする言い回しである。

私もいくつかの失敗を重ね、乗り越えて今があると思って生きてきた。

今がある、というのは、生きている、という事。

つまり今生きていなければ、失敗を生かせない。

だから後悔するだけになる。

夫を喪い、後悔と自責の念は、限りなくある。
時々、それらに押し潰されそうになる。

そんな風に自分を責めてはいけないと人から言われるが、責めないためには、他者のせいにするしか方法はないだろう。

失敗に導いた他者達のせいで夫は死んだんだ。
と思うことで、後悔の一部は恨みの感情にすり替わる。

もしくは、それが夫の宿命であり、私の宿命であった、と達観することなのだろうが。

そう簡単には、いかない。

今の私に自分を責めてはいけない、だとか、泣いていいんだとか、安易なアドバイスは一切要らない。

その代りに、

ただ、聞いてくれる人、
ただ、寄り添ってくれる人にいて欲しいだけ。

夫はそんな人だった。