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『東南アジア一人旅』〜田畑知彦さん〜

「大きなリュックに、ドレッドヘアー」
私が田畑さんと初めて出会ったのは約2年前。


「なにをしている人なのだろう・・・?」
というのが正直な最初の印象でした。


その独特なスタイルの田畑さんに話しを聞いてみると…
「東南アジア一人旅の途中なんだ」とのこと。
お似合いのドレッドヘアーも現地でやってもらったものだそうです。


出会ったときは旅の話しを詳しく聞く事ができませんでした。
「一人旅、楽しいよ。いろんな事があるからね」
と笑顔で話してくれた言葉を今でも覚えています。



私がずっと聞きたかった、東南アジア一人旅の話し。
2年経った今、現在は東京で生活をしている田畑さんとお会いしてきました。

今回は田畑知彦さんのインタビューです。


Q.一人旅に出ようと思ったきっかけはなんだったんですか?

A.きっかけは、大学卒業直後にいったPeace Boat(ピースボート)だった。
※Peace Boatとは、約100日間かけてアジアをはじめ地球の各地を訪れる国際交流の船旅のこと。
旅先のアフリカで人のすばらしさを知ったんだよね。
着るものもボロボロ。どこからみても貧しい人なのに何故かみんなゆたかに見えたんだ。
笑顔がすばらしかった。

観光じゃなくって、自分の足でもっとアジアの国を知りたいと思った。
ピースボートから帰ってきて、すぐに一人旅に出る事を決めて旅の資金を貯めたんだ。
「今いくしかない」とその時はすぐに行動にでていたね。


そして、田畑さんの9ヶ月間の東南アジアの旅がバンコクからスタートしました。



Q.一人旅の不安などはありましたか?

A.治安が良くない国ばかりだから、危険・怖いという気持ちは少なからずあった。
でも、現地にいる子供達の笑顔をみたら不安などはなくなったかな。
それぞれの国で家に泊まらせてくれる人がいたり、すごく親切な人が多くて温かかった。
人のつながりを大事にしてる国ばかりだったからね。



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Q.旅の中で一番心に残っている事はなんですか?
という質問を田畑さんに投げかけてみた。

すると、田畑さんは私に

「小さい頃、自分は大人になったらどんな風になっていたいと思ってた?」
という風に聞き返した。

私は幼稚園の卒園アルバムに「ケーキ屋さんになりたい」と書いてました、と答えた。

すると田畑さん。

A.ストリートチルドレンの9歳くらいの男の子にある質問をしてみたんだ。
「大きくなったらどんな風になっていたい?」って。
そしたらその子、なんて言ったと思う?



「生きていたい」



そういったんだよ。
それを聞いた時には本当に衝撃を受けた。

ああ、この子達にとっては将来行きている事が当たり前ではないんだって。
さらにびっくりしたことは、「生きていたい」っていう言葉をすごく良い笑顔で言うんだ。
「生きる」という事がどんなに大きなものなのか改めて実感したよ。
日本でこんな答えが帰ってくる子供達はほとんどいないんじゃないかな。


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Q.旅の中で辛かった経験はありますか?

A.カンボジアでエイズの子と知り合ったんだ。初めて出会ったときはまだ元気だった。
でも数ヶ月後にまたその子のもとを訪れた時に残念ながら亡くなっていた。
医療が発達していない国の怖さを感じたよ。すごく悲しかった。


Q.東南アジアの一人旅を終えて思う事はなんでしょうか?

A.恵まれなくても、笑顔で明るく行きている人間の強さを感じた。
日本人は、生きていることを前提に夢を語る事が出来る。
「生きていたい」という少年の言葉で、それが当たり前の事じゃないとわかった。
この一人旅を終えて日本に帰って来た時、改めて思ったのは
日本は守られているという事。治安も良いし、食も安全。
気づかされる事がとても多かった。


Q.田畑さんの夢はなんですか?

A.実は今、自分の飲食店を出す為に勉強中なんだ。
旅に出て「食」の大切さ、美味しく食べられることの幸せを改めて感じた。
だからその幸せを提供できる場所を自分で作りたいと思っています。
東南アジアの人に温かく自分が受け入れてもらったように、
自分のお店も温かい、アットホームは場所にできたらを思っています。


Q.最後に、あなたにとって生きるとはなんですか?

A.楽しむこと。笑顔でいること。


田畑さん、ありがとうございました。
旅先で撮った写真も何枚か頂いてきました。
そこに映っている子供達の写真は、田畑さんの言うようにとっても素敵な笑顔。

この子供達の口から「生きていたい」という言葉が出たということ。
発展途上の国の現状を全て物語っている気がしました。

「笑顔でいること」を生きることとしてあげてくれた田畑さんの言葉にはとても説得力がありました。
目で見て感じた笑顔が、とても素敵なものだったのだろう思います。

田畑さんが伝えてくれた
一人旅で感じて来た事、少年からもらった言葉、日本の豊かさ。
田畑さんの経験と言葉を多くの人に知って欲しいと強く思います。



まずは知る事からしか私たちはできないけれど

「生きていたい」といったその少年の生きる場所が

もっともっと、自分の夢を語る事ができるような環境になりますように。



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田畑さん、笑顔いっぱいのお店作りがんばってください。
楽しみにしています。

Key.YOKO

BEBE http://www.bebe-b.com