歯医者に行った。

ホットフラッシュが来ることを予測し、

いつもより涼しい服装で時間に余裕を持って行った。

歯医者は近所で、歩いて5分。

気温も20℃、夕方4時半、涼しい。


しかし僕の発汗はそれを越えてきた。

着いた瞬間に熱くなってきて、

ブワァーと汗が出た。

もう止めることはできない。


深呼吸をしたかったが、

すぐに名前を呼ばれてしまった。最悪だ。


ここからが本当の地獄だった。

椅子に寝転び、口を開ける。

顔の上に薄いタオルをかけられるのだが、

汗でへばりついていた。


歯医者のおばちゃんが、暑そうだねぇと

風を送ってくれたのだが、余計に恥ずかしくなり

汗が出た。


次に、レントゲンを撮るために頭を固定する

装置をつけたのだが、僕の汗で顎の部分に

水たまりができていた。

歳の近そうなお姉さんが拭いているのを見て、

すごく恥ずかしいし、自分が嫌になった。


最後に歯を掃除してもらう工程に入った。

おばちゃんが、「気の毒なくらい汗かいてるね」

って言った。僕は「走ってきたんで、

汗だくになってしまいました笑」と嘘をついた。

本当は全く走ってないし、ゆっくり来たけど。

しかも歩いて5分。


ようやく全て終わった。

寝転んでいた頭の部分を見ると、

水滴がたくさんついていて、おまけに

僕の後頭部もびしょ濡れになっていた。


椅子の後頭部を拭かれるのが恥ずかしかったから

急いで自分のハンカチで拭き取った。


歯医者を出るとびっくりするぐらい

汗が出なくなった。むしろ寒かった。


帰りは凄く不安が押し寄せて来た。

僕は歯医者も行けなくなったのかと。

こんなんじゃ仕事もできない。

こんなんじゃ結婚もできないだろうと。


今日は自己肯定感が下がってしまった。

気持ちは下がっているけど記録しておく。

今後の自分に役立てるために。