11月17日は大阪の姉妹刺殺事件から4年で、

被害者の上原明日香さん、千妃路(ちひろ)さんの命日でした。


ご冥福をお祈りします。



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◎遺族「執行の連絡もない」
 大阪・姉妹刺殺から4年 

 大阪市浪速区のマンションで姉妹が刺殺され、部屋が放火された事件から17日で4年。

山地悠紀夫元死刑囚=当時(25)=は7月に刑が執行されたが、遺族は「(国から)何の連絡もない。本当に執行されたのか」と気持ちに整理を付けられない日々を送っている。


 亡くなった上原明日香さん=当時(27)、妹の千妃路さん=当時(19)=の父和男さん(60)は、刑の執行を報道関係者に聞いた。


法務省からは何の連絡もなく、いまだに執行されたという事実を実感できない。
 「裁判ではその都度連絡があったのに、一番肝心な執行の知らせがないのは納得できない。電話や文書で知らせることぐらいはできるはずだ」。和男さんは憤る。


 法務省は2007年12月、「適正に執行されていることを国民に理解してもらう必要がある」として執行された死刑囚の氏名や執行場所などを公表するようになった。執行後、死刑囚の遺族には遺品の整理などで連絡がいくことはあるが、被害者の遺族に執行を通知する制度は依然ない。


 母の百合子さん(55)も同じ思いだ。「遺族は事件に巻き込まれたのも本当に唐突で、訳も分からずショックで打ちひしがれるのに、最後の区切りもきちんとつけてもらえないんでしょうか」。


訴えに涙がまじった。


 和男さんは事件以後、精神的なショックからか両目の視力をほとんど失った。胸にぽっかり空いた穴は一生ふさがりそうにない。今、唯一の救いは姉妹の友人らが子どもを連れてひっきりなしに訪れ、家がにぎやかになることだという。

◎大阪・姉妹刺殺事件 2005年11月17日未明、大阪市浪速区のマンションで飲食店店員上原明日香さん=当時(27)、千妃路さん=同(19)=姉妹が胸などをナイフで刺されて殺害され、部屋が放火された。


大阪府警は同12月、無職山地悠紀夫(やまじ・ゆきお)元死刑囚を逮捕。山地元死刑囚は16歳だった00年7月、山口市の自宅で母親=当時(50)=の頭などを金属バットで殴り殺害、少年院に送致され03年10月に退院した。


大阪地裁は死刑判決を言い渡し、07年5月に確定。


25歳だったことし7月、大阪拘置所で刑が執行された。