麻酔が切れてきた。
 
 
  片側の口角が下がっているのを、いつものドラッグストアの店員さんが、不思議そうに眺めている。
 
 
 
次は神経を抜かなければならない、らしい。
そんな大がかりな治療は、すっかり他人事だと思っていた。
 
 
貧乏は怖い。貧乏は侮れない。 貧乏は健康を損う。
 
 
 
  僕はまた、いつの間にかフラフラと帰りに書店に立ち寄り、ドフトエスキーの懐かしいページを捲り、貧乏をどうにか美化しようとしていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  貧困が人を豊かにするか、不幸にするか、ぼくはその事についていつか真剣に書きたいと思う。
 
 
 書きたいことがある人間は、ある種まだ、しあわせと呼べるのかもしれない