今回は、大会前に出来るだけ公平な測定ミスのない大会になるように、「電気計時の導入」や「測定者3名による手動計時」など要望書を提出して、アプローチしましたが、運営上なかなか変更は難しい面がありました。
 それで、今大会においては、ハイスピードカメラで1秒間に240コマで撮影し、自分たちで電気計時で測定しようと試みてみました。

 1コマ0.004秒ごとの測定になり、誤差0.004秒以内の正確性があります。ピストルの光も誤差0.004秒以内で1コマに捉えることが出来ました。通常の陸上の大会でも、0.01秒以下は誤差として切り上げるので、かなり正確だと思います。
 しかし、問題点が一つだけありました。それは、ゴールの判定基準です。手動の測定者が、どのような基準でゴールを判断しているのか理解出来ていないのですが、渋さん曰く「赤ライン(を含む)の向こう側の床に最初に体のどこかが触れた時」がゴールらしいのです。
 ですから、赤ラインの上を体が通過しても、空中に浮いていればゴールと判定されないということです。全測定者が正確にそのことを把握しているかも疑問が残りますが。
 
 ですので、非常に微妙な次の3パターンのうち、②がゴールと判定しました。
①は指先がゴールライン上空を通過した時点
イメージ 1

②は手の掌がゴールライン上に触れたと思われる時
イメージ 2
 
③は、手のひらが完全に床に触れた時
イメージ 3
 
 いずれにしても最大0.04秒しか違いはありませんでしたが、このような基準でゴールと判定しました。
 
 もう一つ問題点があり、ビデオ映像が、ゴールの役員の帽子の陰になり、正確なゴールが判定出来ない人が何人かありました。その方はおよその推定になりましたが、誤差はあっても最大0.05秒の範囲内だと思います。
 
 最後に述べておきますが、これはあくまでも個人の趣味と自己満足の世界であり、公式の記録は、大会本部が発表した記録です。たとえ測定ミスが明らかになったり、順位がひっくり返ったりしたとしても、公式記録に異議を唱えたりすることは出来きませんし、大会公式記録や順位の価値は最大限尊重されなければなりません。
あくまでも自分の走り・タイムが正確には何秒なのかを誤差なく知りたい人のためのものです。自分の胸の中で、「ikeno式電気計時では、俺は○○秒だ」と思っていてください。私は一切責任は持ちませんので。
 
 まあ今回は、上位陣で0.01秒差の争いはなかったので、波乱はありませんでしたが。
 
 ちなみに当然のことですが、手動計時に比べて電気計時は、反応時間の関係上、約0.24秒多くかかると言われています。これは手動計時の場合、ピストルが鳴ってから(光ってから)、測定者が反応してストップウオッチを押すまで一般に0.24秒かかる(すなわちタイムは良くなる)と言われているからです。
 
 ですので、手動計時より0.24秒タイムが大きくなっている人は普通の人。
0.3秒以上大きくなっている人は、測定員のピストルの反応時間が悪く=タイムが短くなっていて、ラッキーな人。
0.2秒以下の人は、測定員の反応時間が異常に早いか、ゴールタッチの反応時間が悪く、タイムを損している人です。
 
▲は、役員の陰になり、正確ではなく推定になった記録です。
 
まずは
あさおかさん 電気計時26秒68 (手動計時26秒43との差+0.25)
 
45歳以上の部
ikeno 22秒51 (公式タイム22秒33との差+0.18)
KAZ  23秒03 (公式タイム22秒84との差+0.19)
ミサオ 23秒45 (公式タイム23秒36との差+0.09)▲
会長  25秒40 (公式タイム25秒11との差+0.29)
やまさん 28秒39(公式タイム28秒38との差+0.01)▲
 
女子の部
ゆきちゃん 25秒92 (公式タイム25秒77との差+0.15)
高木さん  27秒55 (公式タイム27秒54との差+0.01)
ゆかちゃん 29秒58 (公式タイム29秒38との差+0.20)
おのさん  31秒00 (公式タイム30秒76との差+0.24)▲ 
 
個人総合
よしだ   20秒38 (公式タイム20秒09との差+0.29)
まるお   20秒77 (公式タイム20秒43との差+0.34)
ひろた   20秒87 (公式タイム20秒52との差+0.35)
ほりお   20秒99 (公式タイム20秒67との差+0.32)
51     21秒46 (公式タイム21秒26との差+0.20)
おがわ   21秒68 (公式タイム21秒55との差+0.13)
うえだ    22秒10 (公式タイム21秒72との差+0.38)
たいが   22秒68 (公式タイム22秒44との差+0.24)▲
 
追伸
 渋さんの助言により、公式ルールは、
「赤いライン上を身体の一部が通過した時(空中を含む)」だと判明しました。
 しかし、実際はゴールの真横からではなく、正面から測定者が計測しているため、ゴールの判断基準が難しく、結果、ライン上ではなく、床に触れた時点で、ストップウオッチが押されていることが多いということです。
 ですので、測定者によって、さらに誤差が大きくなり、測定者の判断力や予想能力によって、タイムに差が出ると思われます。
 今回は、そのまま、測定者が判断するであろう「床に触れた時」をゴールとして判定します。
 
 ただ、将来的に電気計時が採用された時には(たぶんないでしょうが)、ゴールライン上を身体が通過した時が、ゴールと認定されることになると思います。