Corneliusの新譜を買ってみた。


Cornelius
Sensuous

結局買ってしまうあたり、
やはり僕にとっては
いつになっても思い入れのあるアーティストなのであろう。


ちょうど高校時代にフリッパーズに出会って、
大学時代にそれぞれのソロ活動が始まった。

タイミングとしてはそんな世代である。


自分もなにやら一生懸命バンドをやっている頃には、
周りにフリッパーズフォローワーみたいな
しょうもないバンドがたくさんいたりして、
彼らにありったけの侮蔑の目を向けながら、
自分たちはそうならないように
細心の注意を払ったりもした。


ソングライティングをしていた僕も、
あからさまにフリッパーズ的にならないようにすることに、
最も苦労していたようなきがする。


小山田圭吾は僕にとって
そんな愛憎入り混じったアーティストなのである。



で、今回の作品。


時がたったのだなあと、しみじみ思う。
69/96あたりの作品からその片鱗は見せつつあったけれど、
音の遊園地といった印象のアルバム。
音響派ともいえるようなサウンドのつくりは
前作からの流れを踏襲しつつ、
さらに技巧的になった感もある。


うまい立ち位置だと思う。


坂本龍一など大物とのセッションなどもしながら、
とうぜん堂本ブラザーズバンドになんて入らずに、
着実にミュージシャンとしてのキャリアを積んでいる。


そんな背景も踏まえて聞くと、
新作は深みのある名盤といえるのではないかと思う。