恋にいのちを BBQに芸術を | シャッタースピーズのテーマ

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わかっちゃいるけどUP&DOWN

冬のボーナスが支給され、またアウトドアグッズ専門店に足しげく通う日々が再開した。

この世界に足を踏み入れてしまった人は誰もが口をそろえる。

「アウトドアグッズの世界は魔境である。」と

キャンプ用品やBBQグッズを買い始めると
「あれが欲しい」「これも欲しい」と次から次へと欲しいものが出てきて止まらなくなってしまうのだ。

昨年、ライジングサンロックフェスティバルに参戦するにあたってテントを買ったのだが、もしタイムマシンがあるのなら、その頃の自分を一発思いっきりブン殴ってやりたい。
「もっといいテント買えよ」もしくは「あと1年待て」と。

当時は、快適に泊ることが出来ればいいという考えだったので、テント選びは機能性×コスト重視で無難なSPORTS DEPOのPBのテントを購入してしまったのだ。
もし今、買い直す事ができるなら、もっとコンパクトに収納できるカラフルなやつを買っていただろう。

今年の夏は
BBQコンロ(コールマン)や
電池式ランタン(コールマン)、
キャンプチェア(Logos)

チェア

カップインパーティープレート(Logos)

プレート


その他、BBQに必要な細々としたグッズを買ったのだが
購入するという行為自体が楽しくて仕方なかった。


2年前、名古屋に転勤してきてしばらくはインテリアにハマっており
毎週のようにインテリア専門店やアジアン雑貨専門店、ニトリなどに顔を出していた。

(1年以上かかったが)ある程度部屋が落ち着いてからは
お金の使い道は一旦ファッションに向かっていったのだが
いまや服や靴を買うお金を削ってアウトドアグッズを漁っている。

次はテーブルにヘリノックスのチェア、ちゃんとしたクーラーボックスも揃えたい。
クーラーボックスは折りたためるバッグ型のものしか持っていなかったので
いよいよ大型の滑車付きのものに手を出すかもしれない。

焚き火台とか、ガスランタンとか、ガスバーナーコンロとか
火器関係はライジングに持って行けない為、後回しにしがちだけど
いずれ揃えたいと思っている。


アウトドアグッズ専門店は楽しい。

行くたびに、初めて見る便利グッズがあって、ついつい欲しくなってしまうのだ。

アウトドアグッズを揃えるというのは
家の中にあるものを、もう一式揃えることと等しい。

たとえば、キャンプにベッドや布団を持っていくわけには行かないから寝袋を買う。
家のイスを持って行けないから、折りたためるキャンプチェアを買う。
割れる重たい食器ではなく、プラスチックで軽くてカラフルな食器を揃える。

調味料一式をコンパクトに収納できるマルチケースを発見した時は感動してしまった。

いかにコンパクトに
いかに実用的で
それでいてお洒落なグッズを揃えられるかが非常に重要なのである。


また、家にある普段使っているものをキャンプに持っていったり
アウトドアグッズを家での普段の生活の中で使うのは間違いだと思っている。

BBQやキャンプは日常生活からの拡張でもありうるが
やはり、その非日常性に魅力がある。

外でご飯を食べるだけで普段と違って楽しいのだが
普段料理をしないお父さんが家族に料理を振る舞ったりする非日常性。
ハンモックで昼寝したり、焚き火を囲って語り合う非日常性。

この非日常性が好きだから、道具にもお洒落さを求めるし
BBQを普通の焼き肉パーティーにはしたくないという想いがある。

だから俺はBBQで焼きそばはしない。

焼きそばをさせない。

焼きそばプレートを持ち込ませない。

「焼きそばプレート」はアウトドアグッズ専門店でも売ってはいるが
俺のBBQへの美意識に反する。

「焼きバナナ」とかBBQじゃないと絶対食べないものを作りたくなる。


やるなら徹底的に攻めたことがしたい。

今年の夏、ライジングサンロックフェスティバルのテントには
手越祐也や、ナオトインティライミ、島田紳助のお面を飾った。

手越


これは「ド根性シリーズ」といった自分の得意なネタの延長でもあるのだが、大学2年生の時にサークルの先輩達が早稲田祭で作った「ガーディアン夢列車」という御神輿への嫉妬から生まれたネタだった。

「ガーディアン夢列車」とは
早稲田祭のメインイベントの一つであるパレードで担いだ電車の形をした神輿なのだが、電車の窓枠に、世間を騒がせた有名人の顔写真の切り抜きが貼られ、あたかも電車の中に乗っているように見えるのが嫉妬するくらい面白かった。(人選が微妙に古かったりするのもツボだ)


だいぶ話が脱線してしまったが、BBQやキャンプといったアウトドアをするなら、リア充くさい日常の延長に近いパーティーでなく、徹底的に頭のおかしい非日常を表現したい。

学生時代、ミニコミを作ったりイベントを企画したりするなどしてきた自分にとってBBQは新しい表現手法であり、インスタレーションみたいなものだと思っている。

その空間を創造する「神」に誰でもなることができるアートなのだ。

春に向けて、思いっきり頭のおかしくて、現代アート的な理屈も詰め込んだ
前衛的なBBQを実現すべく、今週末も俺はアウトドアグッズ専門店に通うのである。