○○さん

 近頃、だいぶ涼しいね。

 ところで昨日、昔からずっと気になっていた、
 シベリウスの弦楽四重奏曲「親愛なる声」作品56を聴いた。
 五楽章からなり、真ん中の三楽章(アダージョ)が、作曲者が自らの内面の声に耳傾ける風情が伝わってくる
 ――繊細にしてリアル。
 前後二楽章ずつは、互いに対照的だ。
 後者は活気に満ちる。これから更なる仕事(作曲)へ向かおうとするかのようだ。
 昨日の遅い午後に聴き、夕方には、それに煽られたかのように近頃向かっている仕事に熱中できた。

 演奏団体は、皆が名器ガルネリを使用している。
 どんなに激しい楽句においても、一定の温かみが失われない。

 室内楽は○○さんの好みの範囲ではないかもしれないが、
 取り敢えず報告まで。
 (合わせ収録されていたグリーグもよかった。)

        〇月〇日