前回の続き。

 

1/11(木)のこと。

この日は、今回唯一平日にこのイベントを訪れる日である。

 

用事の後、夕方16時~17時に予約引取分を先に受け取りに行く。

前回と違って、2階はものすごく空いていた。

 

続いて7階大催事場へ行く。

平日だけあって7階も空いている。

気まぐれで「D-7 輸送」へ行ってみた。

半数以上は売り切れてしまっているようだったが、今は会場内に大型の売り切れ情報を示すボードはなく、QRコードで各自読み込む方式になったので、その場では即座にわからない。

電車の駅の時刻表廃止と同じで、何でも自分のスマートフォンで調べろというのははっきりいって怠慢である。

必要な情報をわかりにくくしてどうしろというのだ。

 

予定外の輸送駅弁を2個ばかり買ったが、例年よりも遥かに少ない。

 

続いて実演ブース。

ここも随分空いている。

折角なので目ぼしい弁当がないか場内を見て歩く。

半ば衝動買いした駅弁を、夕暮れ時の屋上へ上がり、早めの夕食とした。

1/6と違い、風の冷たさが身に滲みるせいか、他には誰もいない。

 

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佐賀牛赤身ステーキとすき焼き弁当 (武雄温泉駅) (2,160円)

【カイロ堂】

カイロ堂の実演ブースで見つけた駅弁。

今回積極的に売り出しているのは、「佐賀牛ステーキと若楠三元豚のスペアリブとハンバーグ弁当」のほうだが、あちらは色々詰め込んだ、いうなれば西九州新幹線の旅行客向けに思われる。

こちらこそが、これまでこの調整元が毎年手を変え品を変え出品してきた佐賀牛メインの豪華駅弁で、正統派に思える。

赤身ステーキのピンク色の霜降りが見事で、否応なく食欲をそそる。

サブ食材が甘辛味の牛すき焼き。

「ああ、美味い肉を食っている!」

そう実感できる素晴らしい牛弁だ。

 

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鮎屋三代よくばり弁当 (新八代駅) (1,450円)

この調整元は例年後半になって登場するが、今回は珍しく前半のみの出店となった。

昨年は「塩焼き」のほうを食べ、今回もその積りで来たが、現場で本品を見つけ、衝動的に選択。

メイン食材の鮎の塩焼きと甘露煮両方味わえる。

久しぶりに味わった甘露煮も、頭ごとほろほろと口腔中でほころび、塩焼きでは強調される苦みも、覆い隠される。

食べやすいのはやはり甘露煮のほうであろう。

だが、考えてみれば鮎が2匹ということは、お得なようでいて、実は1匹あたりが小ぶりだということである。

確か店頭には、鮎が小ぶりになることもある旨但し書きの掲示があったと思う。

もしかして今回初めて味わう本品は、小ぶりの鮎の活用策の一環なのかもしれない。

九州という西の駅弁だけあって、玉子焼はだし巻き玉子なのか、砂糖の過剰な甘みがなく、個人的にはその方が好みである。

鮎メインの極めて独自性ある貴重な駅弁。

 

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げんこつ黒豚角煮重 (出水駅) (1,500円)

「5ちゃんねる」の書き込みを見て、追加購入に至った駅弁。

黒豚角煮がドーンと載った非常に個性的な駅弁。

店頭には幾つか弁当が並び、売り子のおばさんから、「お好きなのを選んでくださいね」と言われる。

肉塊が一体で、見た目が綺麗なものを選び出した。

"3個目"としては、この弁当はキツかった。

分厚い脂身は既に固まって白い脂が浮き出ており、醤油ダレで甘辛く煮込んだ角煮は濃厚で、実に食べ応えあり。本来なら電子レンジで温め、熱々を食べるべきであろう。

付け合わせのほうれん草のおひたし、蓮根酢漬け、しば漬けが良い"味変"になる。ゆで玉子は偽卵でないのが嬉しい。…というよりも、それが本来当たり前なのではあるが。

 

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3食食べている内に、空が綺麗な夕焼けになってきた。

件の"業スーバッグ"に収めた予約分と、輸送駅弁たちを携え、早々に引き上げることとなった。

 

次回へ続く。