8月28日(月)
稚内―鴛泊/鴛泊―香深
香深―稚内
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前回の続き。
引き続き礼文島へ向かう。
島と島の間だから45分と短い行程だ。
稚内から利尻島へ来た時は、“雑魚寝コーナー”と小バカにしていたカーペット部屋だったが、ゴロ寝できるのは案外ラクなのかもしれん。
そう思い直して、今回は試しにそっちへ行ってみた。
前夜コンビニで調達したご当地パンを寝そべりながらむしゃむしゃと喰らう。
この雑魚寝コーナーな結構な人気で、私が窓際奥に逸早く陣取った後、みるみるうちに隣が埋まり、暫くすると皆さんこの有様。
ちょっとだらしなく振る舞うってのは、人間の本源的欲求なのかしらん。
利尻島観光バス3時間半コースの狭いシートを分かち合った中国人テイストの兄ちゃんとその父母も、向こうの島の雑魚寝コーナーでしっかり寝てた。
意外(?)な雑魚寝コーナーの快適さを認め、暫しまどろむも、無常なショートトリップに早くも下船を促された。
礼文島に降り立つ。
今度はノーマルなハイデッカータイプの観光バスで、運転手のすぐ後ろの席に陣取れた。これで、降りる時サッサと出られるゾ。
利尻の時よりは若い推定30代の、ころりんとした体型のガイドさんは、先ほどのおばちゃんガイドさんよりは自然な感じの話し方だが、こうなるとさっきの山田邦子のギャグばりのおばちゃんガイドさんの天然記念物級(?)の喋りが早くも懐かしく思えてくる。
礼文島は島の東寄り海岸沿いにしか道が通っていないので、利尻島みたいに島のぐるりを1周というわけにはいかない。
今回は2時間半コースと短め。
吉永小百合主演映画「北のカナリアたち」のロケ地を巡るコースもあったが、そっちを選ぶと、稚内をもっと早く出なければならず、5時半起きでも厳しい。
「北のカナリアたち」は観ていないしなー。
それで礼文島は軽めのコースにしたのである。
最初の目的地・スカイ岬までしばらく車窓からの観光が続く。
見内神社。「みない」けど見ちゃうんだなぁ。
その先の防波堤に立て掛けられたはしごみたいな器具は、昆布のためのものだろうか?
金環日食観測記念碑。終戦後間もない1948年、たった1秒間だったが、金環日食が観測できて、1,500人も学者さんが集まったんだってさ。
バスは島北端のスコトン岬へ向かう道から西へ分かれ、スカイ岬に着いた。
ガイドさんについてひーひーふうふう言いながら丘の上へ上る。
絶景かな。絶景かな。
本当は透明度が高い、海底まで見透かせるはずなのだが、天気が今一つで、残念ながら最上の景色とまではいかず。
スカイ岬なんて随分洒落た名前だなぁ…と思ったら、「澄海」と書いて「スカイ」と読む。
展望台から海の先を見渡す。
丘の上からさっき上ってきた港を見下ろす。
8月終わりなので花の盛りは過ぎてはいたが、それでも花がちらほらと。
麓の土産屋で「トド串」を喰らう。
獣臭いという話もあったが、ほの甘辛く煮込まれて、結構筋張った食感が、昔はメジャーだった鯨の肉を思わせた。七味をかけるとパンチの効いたお味に。
バスで移動中、ガイドさんの案内で、これがトドだと知る。
波間に浮かぶボートにしか見えなかったが、どうやって浮くんだろう?
高山植物の旬は既に過ぎてしまった後だったが、ガイドさんによると、レブンアツモリソウという水芭蕉にちょっと似た花が大変な希少種で、盗掘が絶えないのだそうだ。何でも一株ウン万円は下らないとか…。
島の北西端・スコトン岬に着く。
ここも「須古頓」という漢字表記があるらしいが、昔、暴走族がこぞって書いていた“夜露死苦”みたいな、如何にも当て字という感じ。
元はアイヌ語で、“シコトン(大きな谷)・トマリ(入江)”という意味らしいのだが、“スカタン”みたいで何だか可笑しい。
最北限のトイレというのがあって、観光名所になっているときいたので、バスを降りて真っ先にここを写しに行った。皆、岬をまっすぐ目指すから、人が入り込まない写真を難なく写す。
意外に綺麗な土産屋に足を踏み入れ、利尻昆布ソフトクリームを食べる。
売り子さんは皆、若く、ソフトクリームを巻いてくれたのも若いお姉さんだった。
売店を通り抜け、岬を目指そう。
舗装が途切れ、ごつごつとした石と土の道を下る。
途中の崖の下に民宿が。先ほどの売店もそうだが、なかなか綺麗な建物で、鄙びた北端の感じはしない。
先発隊の連中が去った後は、人の気配が全く失せた。
宗谷海峡とトド島を望む。海驢島と書くそうだ。無人島で、冬場はトドがいるらしい。
かつては「最北端」といっていたらしいが、宗谷岬のほうが僅かに北にあると判明し、「最北限」になった。ややこしい。
その木碑というのか、隙間に何やらいっぱい挟まっている。
近寄ってみるとお金だった。
500円玉があったら、引っこ抜いてやろうか…なんて思ったが、すっかり風化した1円玉(?)や5円玉ばかり。よくもまぁこんなにひん曲がるねぇ…というほどの歪み加減。
バスで来た道はこんな感じ。広々としたもの。
再び土産物屋に入る。
利尻島でも鮭昆布を土産に買ったが、バスのガイドマップに載っていた「サーモン昆布重ね巻」が美味そうで、近くに寄って行ったら、試食させてもらった上に、つい気が大きくなって一番上等のやつを1,500円はたいて買ってきてしまったよ。
もう…お兄さんたら、商い上手なんだからッ!
帰ってきてから早速食べたが、いやーこれは買ってきて大正解だった。たっぷりのサーモンがほろりと舌の上で崩れて美味い。昆布の味も濃すぎず、丁度よい。
帰路に就く。キャンプ場もある久種湖。「くしゅこ」と読む。
北海道の地名は、アイヌ語由来が多いからか、独特の読み方をするものが多い。
香深港(…これも“かふか”と読み、何だかドイツの作家を思わせる…)へ戻る道すがら、一本道で何か詰まるなぁと思ったら、車が崖に激突して大破してた。レンタカーなのかしらん…。車の傍で呆然と立ちすくむおばちゃん。
直線の見通しのいい道で、何をどうやったら、あんなぶつかりかたをするのか?と思うほど前がぺしゃんこになっていた。
車の事故現場など、よくありそうで、案外出くわさないが、珍しいものを見た。
「ヌカホッケ」という名産品があるとガイドさんが言っていた。
早い話がホッケの糠漬けらしかったが、この旅はまだまだ続くので、もたないだろうと見にも行かなかったが、後で検索してみると、美味いと書いてあり、ちょっと惜しいことしたかなとも思う。
帰りのフェリーは稚内へ戻るまでたっぷり2時間ある。
先ほど味を占めた“雑魚寝コーナー”へ行くと、今度は空いていたので、鞄を枕にだらしなく寝そべり、本を読みながらいつしか眠りについた。
船内放送で気付けば、あと15分ほどで終着。
あーよく寝た。やっぱり雑魚寝は一番の休みになるな…。
稚内に着くと既にどっぷり日が落ちて、さぁ晩メシとばかり、当りをつけておいた洋食屋へ行ってみると、夜9時まで開いているはずなのが、既に店仕舞いになっている。
前の日に訪れたのとは違う寿司屋のうに丼…と思って行ってみると、どこもお客で満杯だ。
宿の前の食品スーパーも既に閉まっている。
何ともいえぬ敗北感を感じつつ、しょーがないからコンビニ弁当で我慢するか。
洋食屋にふられたから、コンビニ弁当も洋食で。
「トリプルハンバーグ弁当」。ついでに「ペペロンチーノ」が108円と激安なので、コイツも足してやれ。
やっぱり礼文島でヌカホッケ買ってきて、コンビニでご飯を買って、お茶漬けにしたほうがよかったかな…なんて後で思っている。
弁当を掻っ込んだら、プリンにアイスとデザート三昧。
確か今年の春で製造終了といっていた「ダブルソーダ」をこんなところで見つけたよ。シャキッと割れるが、こいつを2本とも一人占めすることなぞ、子供時分はなかなかできなかったが、恐らくこれが食べ納め。
とうきびモナカはどこかで食べた覚えがあるな。
最後はやっぱり「メロンシャーベット」で。
結局このアイスバーが一番のお気に入り。
夏の旅先では、いつもに増してアイスばかり食べている。
これにて利尻&礼文島、日帰り12時間ツアー、無事終了。
最後のフェリーでぐっすり寝たので、元気。
浅間山荘事件のことをテレビでやっていたのを見た後、この日も普段では考えられないほど早い時間に眠りに就いた。
次回へ続く。
以上敬称略。








































