日干と星による本能世界*
「龍高星」
龍高星の質は、常に未知の世界に対する志向があり、「知る」、「学ぶ」の行為の中にエネルギーの稼働があるのです。
しかし、その内容は複雑で「動のもの」を知るが故に、そこから新しいものを作りだしていく、何事かを知り得たために改革、改良の精神が形成されていくのです。
また、一つの知識からひとつを生み出すのではなく、多数の知識から一つのものを生み出すこともあり、一つのものから複数を生み出すこともあるのです。
そこに「改革」、「創造」などの意味が付されますが、龍高星の想念の中には、自身で確かめたもののみに対する憧憬があるのです。
そこに発揮されるエネルギーは、直接の学び、知り、生み出していく「知る」という行為と自己の間には何物も介入を嫌い、そのために座して学び知ると言うのではなく、自身が動き直接手にしたり感じたりする学びとなります。
動の中にこそ龍高星の真の姿があり、自力本願の信念に支えられているのです。
さらに真実を直接知りたいというエネルギーが、必然的に探求のための「動」を作りだし、未知なる世界への旅を続けることになるのです。
そこに海外への雄飛、国際社会への志向が生まれてくるのですが、端的に言えば「放浪」であり、そこに肉親、家族との離別が発生するのです。
龍高星が所有する「放浪性」や「離別的」な行為は、単なる外見に留まらず、精神世界においても何かを渇望し、何かを求めて安住の世界に立脚することができません。
変化の少ない環境の中では、自ら変動を求め、未知なる世界への冒険心となり、変化の激しい環境の中にあって精神的な満足を得るものです。
このような複雑な想念に支えられ、多種多様な動きを見せる龍高星ですが、気の本質はただ一つだけ「知りたい」というエネルギーが働いているのです。
民族の文明、文化を形成し、伝えていくためには、欠かせないエネルギーなのです。
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<例>
年干支=庚 戌
月干支=辛 丑
日干支=壬 辰
赤字が「日干」です。
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龍高星の本脳世界
*日干が「甲」から生まれた「龍高星」
直なる放浪と改革。素直に単純に行動する。
①放浪性と改革性が多岐にわたり、単独で外国に渡ったり、冒険家や留学など、あらゆる知識に興味を持つ。
②龍高星は改革性と興味本位から、一芸は万芸に通じ、放浪と改革は行動により博識を得る。
*日干が「乙」から生まれた「龍高星」
曲なる放浪と改革。エネルギー発揮に時間を要す。
①求める知力は広く深くなるため時間を必要とし、創造力と忍耐力は華美にならない。
②「忍耐と芸術・創造」の環境を探し求めるが、柔軟な放浪と改革は安易には得られない難しさがある。
*日干が「丙」から生まれた「龍高星」
明・暖の放浪と改革精神。広い世界で争いのない改革。
①ある意味では華やかさを求める視野の広さから、楽しみやゲーム感覚の放浪と改革になりやすい。
②単独性が強く働くが一芸に秀でるレベルにはなく、実生活とはかけ離れた別世界の知恵を導入。
*日干が「丁」から生まれた「龍高星」
孤・明の放浪と改革。精神世界において発揮される。
①冷静に見えても内面は激しい精神を保有しており、放浪と精神的な自己改革など。外面的な放浪性はない。
②高い放浪性は稀に見る新世界を創造し、来たるべき時代と社会の先駆者となり得る。
*日干が「戊」から生まれた「龍高星」
不動の放浪と改革。「動的知力」故に本質は現れにくい。
①自己表現が少なくおとなしく忍耐強い。不動の放浪と改革は内面の精神世界に存在する。
②マイペースで物静かな自由人でもあり、リスペクトされても人間性は自分勝手の部分もある。
*日干が「己」から生まれた「龍高星」
広・平な放浪と改革。移動性や環境の変化を求める。
①常に環境の変化を求め、放浪と改革が同時進行するため、行き着いた場所で同時に終結する。
②めまぐるしい環境の変化で学び抜き、人々を育む教育や動物の世話などの現象として現れる。
*日干が「庚」から生まれた「龍高星」
鋭・剛の中で発揮する放浪と改革。
①積極的な放浪と幅広い見識を求め、役目を終えた古き物は現代的に改革行為を行う。
②龍高星のエネルギーは常に現実的な環境に満足せず、自己の変化より反社会的な想念の持ち主の傾向。
*日干が「辛」から生まれた「龍高星」
柔・鋭の放浪と改革。大義名分を必要とする。
①行動の結果や学びを形にして満足となる。例えば卒業証書・認定書などの証明を求める。
②自己証明を繰り返す放浪性で、一見掴み所がないが自身の内面の改革を行うための行為。
*日干が「壬」から生まれた「龍高星」
流動の放浪と改革。放浪の範囲と種類が最も多い。
①精神と行動が同時に放浪すると、広がりより一定の範囲で探求心が強くなる。
②一つの物事を調査、研究、創造するなど、目的は改革性にありその本質を深く追求する。
*日干が「癸」から生まれた「龍高星」
暗・流の放浪と改革。生活の暗部における改革性。
①人の裏側を観察する能力を備え、常識と非常識、改革と保守性などの矛盾の指摘など。
②皇帝の参謀役と保守的改革性。暗・流の放浪と改革は精神面で発揮され、名補佐役、名参謀役となる。
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