※こちらの記事は2019年4月に書かれた記事ですが、多くの方に見ていただいているようなので、加筆修正して再掲いたします。特に作曲に興味がある方に見ていただきたい記事です。



楽曲もMVもとてもユニークな、コレサワさんの「SSW」のサビを少しだけ解析してみました。

key=F♯△にも関わらず、なぜか♭のコードが書かれていましたので修正しました…大変失礼致しました…。

j-popのお手本のようなコード進行が並んでいますが、特にⅤ△ - Ⅵ♭dim - Ⅵm(D♭△ - Ddim - E♭m)とⅣ△ - Ⅳm(B△- Bm)は、j-popに限らず様々なジャンルで見られる、聴き手に「切ない」印象を与えるコード進行です。
コード進行を解析する際、はじめは上の画像のように、C△キーに転調すると、音の位置関係が見えやすくなるでしょう。



次にメロディですが、コード譜4段目の1小節目(動画2:00あたり「伝えてた〜」の「え」の部分)に、B△のルートのB(シ)から見て♭5th(減5度) であるF(ファ)が使われています♭5thといえば、古くは悪魔の響きとして忌避されていたほど、聴き手に不安感を与えるはずの度数ですが、ここでは歌詞と相まって、この楽曲のもつ「切なさ」がピークに達しています。


ところで、1999年に大ヒットした、香港の歌手フェイ・ウォン(fay wang)さんの「Eyes On Me」(PS用ゲーム「ファイナルファンタジーⅧ」のテーマ曲)のメロディでも、同じように♭5thが使われています。

サビの導入部(動画1:56あたり)のB(シ)は、やはりF△のルートであるF(ファ)から見て♭5thの音です。

また、2曲ともメロディがサブドミナントコードであるⅣ△時に、♭5thから△3rd(長3度)に移動しているということも共通点です。(偶然でしょうが、メロディの音符の長さも全く一緒ですね。)

切ないメロディを作りたいという方は、ぜひお試しを!