2020.10.8


すごく落ち込んで
家にこもっていた時


突然リビングに無数にあった
『パステルカラー』に違和感を感じて
排除したくなった。

色のある全ての雑貨を集めて寝室に運ぶと
少しスッキリした。


次に部屋の一部に
壁紙を貼りたくなった。

今まで一度も
このテイストに惹かれたことがないのに
無性に惹かれる色。

暗くなりすぎるんじゃないかと
恐る恐る貼ってみると
空気が一瞬で変わり
それは驚くほど今の気分と一致していた。


日常的にエンジェルたちを感じて
側にいるのが当たり前。

まるでポケモンとサトシのような関係の
私たち。


だけど

母と乗った救急車の中

「連れて行かないで」と
何度も心の中でエンジェルたちに叫んだけれど
願いは届かなかった。


それ以来
エンジェルたちとコンタクトを取ることを
やめてしまっていた。
怒りや拗ねのような感情もあり
私から意識的に閉じていた。


空気が変わった部屋の中で
キャンドルの灯りを見ていると

今いる場所から
私を無理矢理連れ出そうとせず
ただ側でずっと
寄り添ってくれているエンジェルたちを感じた。




今までは黒より断然、白
大人っぽいよりかわいいもの
スッキリしすぎているものより
生活感やムダを感じるものが好きだった。


母が亡くなってから

「私はどれだけ子どもだったんだろう
幼かったんだろう」

そんな風に
今までの自分を悔やむことが多くなった。

自分の幼さが
イヤでたまらなかった。


部屋から
子どもっぽさを感じるものを失くしていく度に

自分の内面と外側に見える世界との違和感は
徐々に消えていった。


今まで好きだったものを
好きではなくなってしまった自分

今まで「いい」と思っていたものを
手放しで「いい」とは思えなくなってしまった自分

ただ落ち込んで
家にこもっているだけの間にも
私はすっかり変わってしまっていた。


それがいいことなのか
悪いことなのかは分からないけれど。




「教会」をイメージすると浮かんでくる


少し肌寒くて
空気が澄んでいて呼吸がしやすい
それでいて凛とする感じ

それを欲していたので
模様替えのテーマは
『教会っぽいインテリア』


どんどん色味がなくなっていく部屋が
少し不安になって

「私はどれだけ自分のことを
『罪深い人間』だと思ってるんでしょうね笑」

と自虐を込めてエンジェルに言うと
エンジェルは静かにこう言った。


『教会は懺悔をする場所でも
あなたを罰する場所でもありません

あなたをただ
赦し(ゆるし)続ける
場所なのです』


そうか。
私は自分を責めたいのではなく
本当はゆるされたいのか。
それも1度ではなく、ずっと。


何気なく話しかけた場所がお風呂場だったので
シャンプーをしながら
思わず泣いてしまった。


エンジェルは続けて

『ドン底の悲しみを知ることは
決してマイナスなことではないのだよ』

とも教えてくれた。


体の一部がなくなってしまったかのような消失感は
確かに今まで私が意識せずとも
どれだけの安心感に包まれていたのかを教えてくれた。


この悲しみのおかげで
私は人生で初めて
こんなにも長く「何もしない時間」を
自分にプレゼントしてあげることができた。


みんなには「ある」のに
私には「ない」

ずっとこう思っていたけれど
そうではなかったんだな。


私の思考を
はるかに超えたメッセージをもらうと
「エンジェルって、
やっぱりエンジェルなんだね〜!」
と当たり前のことを改めて思う。

同時にそれを受け取れる私自身のことも
誇りに思えた。