こんにちは、池上校講師の木村美那子です。
最後の最後で少し停滞していた桜が咲き始め、いよいよ春らしい景色があちらこちらで見られるようになりましたね。改めてご入学、ご進級おめでとうございます!
特に新一年生のみなさんは新しい環境に慣れるまで、心身ともにハードな日々かもしれませんが、しっかり休息をとり、きちんとご飯を食べて、元気に過ごしましょうね。
そして春休み中にたくさんお出かけをしたり、またのんびりとした生活をしていた人も、ペースを戻すのにエネルギーを使うかもしれませんが、無理をせずに少しずつ頑張っていきましょう。
さてバレエに限らず色々なことが上手くいかない時に「なんで出来ないの?」と言われた人もいるかもしれません。
「なんで出来ないの?」と言われた時、みなさんはどのような気持ちになりますか?(これは子どもだけでなく大人のみなさんにも質問です。)
この「なんで出来ないの?」は、その声質や声量や言い方に関わらず「出来ないあなたは〈だめ〉ですね」と言われているような気持ちになりませんか?
本来であれば「出来ていないこと〈そのもの〉」に焦点をあてたいはずなのに、「出来ていない〈人〉」の方に目が向いてしまい、なおかつ、その人の能力にとどまらず〈存在価値〉を評価してしまい、その声がけによって逆に「出来ていないこと〈そのもの〉」のいちはやい解決から遠のいてしまうこともあります。
そのような時に「なんで出来ないの?」ではなく、「なぜ出来ないのか?」という言い換えをすることで、その時その場で「出来ていないこと〈そのもの〉」に焦点をあて、またその行為者の評価に足止めされることなく、目の前の課題を解決するための方法の模索に集中することが出来るのではないかと想像出来ます。
実際にその課題に向き合い、解決するのは(バレエで言えば)生徒本人です。もちろん本人の努力は最低限必要ですが、その本人の前向きなやる気やエネルギーを「なんで出来ないの?」といつ言葉で潰してしまわないように、講師たちは声がけを気をつけています。
どうぞみなさんも「今ここで何が課題なのか?」を冷静に考えるために「なんで出来ないの?」ではなく「なぜ出来ないのか?」という思考を心がけてみましょう。(木村)