こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

今年も残すところあと3ヶ月となりました。
初めての発表会、そして異例とも言える酷暑の中を頑張って過ごしてきた子どもたちはぐんぐんと成長し、その変化をすぐそばで見ることの出来る私たち講師の喜びは、自分たちが舞台で踊る以上のものがあります。

特にベビークラスでは、そのワークの内容を一見して「これとバレエとがどのように結び付くのだろう?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、音楽性やリズム感、姿勢保持や、身体操作性、そしてお話を聞く力や、協調性、マナーやルールを守るための準備など、ワークだけでなく、レッスンのすべての時間が体験と学びのために用意されています。

水分補給の時間、お手洗いの時間、お着替えの時間もすべて講師の声がけひとつで学びのチャンスとなりますし、おしゃべりをしているだけのように見えても、遊んでいるだけのように見えても、講師の側からすればすべてが「レッスンの範囲内」なのです。



「バレエのワークを指導するだけなら誰でも出来る。」
「<先生>はバレエを通じて<人を育てる>という責任をおう。」
これは自分の師匠がよく口にしていた言葉です。

自身がダンサーという肩書きに集中してしまっている時は、指導する側に立っていてもどうしても「バレエのワーク」の実施だけに注力してしまうこともあるかもしれませんし、悲しいことにお教室によっては「その日のレッスンがスムーズにいくこと」だけに意識が行ってしまっているところもあるかもしれません。

ですが<人>を育てる<先生>である以上、子どもたちの「いま、ここ」を大切にしながらも、子どもたちの1年後、3年後、5年後、10年後までをも想像し、計画性をもってひとりひとりに適したレッスンを手渡していく必要がありますから、レッスンの時はもちろんのこと、レッスンのない日でも先生たちの頭の中はフル回転!

だからこそ、子どもたちが自分自身の「成長の種」を見つけ、自らの力で芽吹かせられた瞬間の喜びは、その内容に関わらずどれも等しく素晴らしいとかんじられます。



「うちの子、レッスンを始めてちょうど1年になるんですよ!」と嬉しそうにお話しされるお母さま方の様子に、ますますより良いレッスンをお届けしなければ!と、日々気持ち新たにお教室にむかうのです。(木村)