こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

発表会まであと1ヶ月となりましたが、みなとシティバレエ団附属のバレエスクールでは、そのレッスン時間のほとんどを、日頃と変わらない基礎レッスンにあてています。

発表会というイベントが、レッスンのモチベーションを上げるものであることを、かつて子どもだった講師たちも経験上、十分に理解をしていますし、今でも舞台に立てる日の喜びやわくわくは何物にもかえがたいものです。

ですが、発表会はあくまでも日頃の成果を発表する場であり、日頃の成果のおおもとはやはり基礎レッスンにしかありません。
レッスンを通じて身体を動かすことを楽しみ、音楽に耳を傾けて、正しさや美しさを希求し続け、時には思い通りにならない自分自身とも向き合いながら、ひとつひとつの課題を乗り越えていってほしいと考えています。

みなとシティバレエ団附属バレエスクールでは、タームごとにカリキュラムが共有され、それを元に各教室の講師、各クラスの担任が、丁寧に指導をしていきます。

現在池上スクールのプレエレメンタリークラスでは「骨盤・肋骨・頭蓋骨」を合言葉にすることで、静止時、動作時に関わらず、自分自身でその姿勢が美しいかどうかを確認するという課題に取り組んでいます。

その進みは目に見えるほど大幅なものではないかもしれませんが、その小さな積み重ねは必ず生徒の皆さんの成長を支える基盤となることでしょう。(不安定な砂地の上に、いくら豪華なお城を建てたところで、基礎工事がしっかりしていなければすぐに崩れてしまいますね。)

講師の方も「あれもこれも教えたい!」と急いてしまうこともありますし、生徒の皆さんも保護者の皆さまも「早くあの役が踊りたい!」「早くトゥシューズを履かせたい!」と焦ってしまうこともあるかと思いますが、基礎工事であるレッスンがしっかりしたものであればあるほど、そして設計図と現場監督である講師が一年先、三年先、五年先…までしっかりと見通せた計画を立てることが出来れば、必ず大きなお城(成果)をあらわすことが出来ますから、こつこつと頑張ってゆきましょう。(木村)