こんにちは、池上校講師の木村美那子です。
「子どもたちの成長」と、ざっくり言っても、身体的な成長や精神的な成長、学習面、運動面、社会性、人間性…などなど様々なものがあり、それらを目にする度に、私たち講師は嬉しさを感じます。
プレエレメンタリークラスを受けるこちらの生徒さんも、少し背が伸び、またお顔つきもお姉さんらしくなってきたような…?
現在実施している「9マスチェックシート」を上手に使いこなし、スムーズなレッスンにトライしている彼女は、お盆休みを挟んでも、それまでのワークのほとんどを覚えていて、その賢い様子に嬉しい驚きがありました。
とは言え、まだまだ年齢も幼く、バレエ学校で言えば研修期間の年齢にも満たない彼女ですから、焦ることなく、慌てることなく、丁寧にレッスンを楽しんでほしいですし、講師サイドも欲張らず、生徒さんの年齢や成長にあわせたワークを提供出来ればと思います。
プレエレメンタリークラスになると、補助具であるバーに掴まって、バレエにおいて有用な立位姿勢を学んで行きます。
ですが、バレリーナはマネキンではありませんから、いわゆる「良い姿勢」がとれることが第一の目標ではありません。
骨盤を立てて!、背骨を真っ直ぐに!、肩下げて!、などという様々なフレーズは、木村自身もこれまでにも多く耳にして来ましたが、その中にはイメージだけが先行したものや、人間の身体の仕組みから言って不自然なものも多々あります。
そして視覚からの情報に頼る子どもたちは「良い姿勢」を頑張り過ぎて、関節を上手く動かすことが出来なくなったり、大きくなってテクニックを学ぶ時に運動性が低くて苦労したり、バレエ以外の運動が苦手になってしまうこともあるのです。
これまで、見た目の身体的条件、バレエのレッスンに耐えられる身体的条件でバレエやダンスを諦めて来た人たちも、「もしかしたら<バレエ的>であることだけでなく、動物の一員としての運動効率的を損なわないレッスンをしていたら…」という方もいらっしゃるかもしれません。
芸術として、長い歴史を持つバレエの素晴らしさとともに、科学や医療の進歩で新しいサポートの方法や、課題解決の方法が発見されていくことを、適切にレッスンに反映させて行ければと思います。(木村)