こんにちは、池上校講師の木村美那子です。
1枚目のお写真は、2才半の子どもの股関節(=骨盤と大腿骨で出来る関節)です。
私たちが目にする骨盤や股関節のイラストとは、だいぶ違っていますね。
まずは大腿骨(太ももの骨)ですが、この骨の一番上には本来、骨盤に接続するための部分「骨頭」がつながっているはずですが、その骨頭がまるでボールのように分離して、骨盤との間に浮いてるように見えます。
またその骨頭が差し込まれるための「ソケット」も見あたりません。ということは、肩やひじのように脱臼する可能性が、大人よりも高いということです。
そのような状態の子どもたちに、大人がイメージするようなストレッチを徹底することは大変に危険であることが分かります。
また次の写真は、9才の股関節の写真です。
骨盤の形は大人の骨盤に似てきましたが、骨盤の所々に切れ目や隙間が見えると思います。
これは骨がつながっていない部分があること、そして「人間の骨格は生まれた時に完成しているわけではなく、成長するにつれてくっついたり、大きくなったり、時に消えたりする」ことを表しています。
先の投稿で、骨の出来上がる年齢を示した図を掲載しましたが、この年齢も子どもたちの運動量や、栄養の状態(組み合わせによって効果が変わる)、紫外線によるビタミンDの生成など、様々な状況によって前後します。
どうしても大人は「自分たちの知っていること」をまるごと子どもたちに伝えようとしがちですが、「お手伝い」の投稿でお伝えしたように、子どもたちには情報や刺激などでそれぞれの受け止められるキャパシティーがあります。
ですから子どもたちの「これから」のために、「いま」必要なことをきちんと見極めて、手渡していきたいと考えています。
そして手渡したあとも、見守り、その使い方が間違っていればアドバイスをし、反応が良ければ先に進めるように必要な手助けをし、自分たちの手渡した物が効果的でなければ素直に子どもたちに伝え、新たな課題に「ともに」取り組んでいくことが、大人の、そして「先生」のお役目なのではないでしょうか?
そんな「先生」とのレッスンにご興味をお持ちの方は、ぜひ一度スタジオに足をお運びください。(木村)