こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

バレエは基礎訓練がとても大切ですが、その技能を元にストーリーや音楽を伝え、観客の皆さまとそのすてきな時空間を共有する、という体験も出来る素晴らしさがあります。

また、バレエを学ぶ皆さんだけでなく、より多くの方にバレエに親しんでいただくために、こちらのブログでバレエ作品の紹介をしてまいります。

今回は「くるみ割り人形」についてです。
全2幕のこの作品を全部ご覧になったことのない方でも、音楽を聴けば「あ!この曲、知ってる!」となることでしょう。



ドイツに住む主人公のクララという少女が、クリスマスに体験したわくわくどきどき、そして美しい夢の中の出来事の物語は、たくさんの登場人物やディベルティスマン(フランス語で余興の意)が盛り込まれているので、様々なお教室の発表会でもよく上演されています。



特に、王子様に変身したくるみ割り人形に導かれ、クララがたどり着いた「お菓子の国」での、すてきな様子を描いた第2幕は様々なお菓子や、それにまつわる国々をイメージした踊りが繰り広げられ、劇場中がクリスマスの幸福感に包まれます。

その「お菓子の国」に登場するのは…

・スペイン(チョコレートの踊り)
・中国(お茶の踊り)
・アラブ(コーヒーの踊り)
・フランス(ミルリトンの踊り)
・ロシア(トレパックの踊り)

そこに、子どもたちがかわいいキャンディ(砂糖菓子、ボンボン)の踊りが加わります。
このキャンディの楽曲では「マダム・ギゴーニュ」「マダム・ボンボニエール」と呼ばれる大きなスカートを履いた女性が登場することがあります。
ボンボニエールとはフランスのお菓子の容れ物のこと。マダム・ボンボニエールのスカートの中から子どもたちが飛び出してくる様子は、いかにも楽しそう!

そしてボンボニエールは、結婚や出産などのお祝い事でプレゼントされる砂糖菓子の容れ物…というそのイメージから繋がって、有名な「金平糖の精」が、お菓子の国の女王として登場するのです。
お祝い事のお菓子の代表として、アーモンドをお砂糖でコーティングした「ドラジェ」を金平糖の代わりに登場させるものもありますが、どちらにしてもお祝いのお菓子ですし、美味しいお菓子ですね!



みなとシティバレエ団でも上演したことのある「くるみ割り人形~お菓子の国」、皆さんはどのお菓子が気になりましたか?
また「こんなお菓子の踊りがあったら良いな!」というものがありましたら、ぜひ先生方に教えてあげてくださいね。(木村)

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