生まれて初めての入院。

管がいっぱい繋がれている体。私がまさかこんな姿になるなんて夢にも思っていなかった。

採血で右腕は紫に変色している。

でも、採血だろうが食事だろうが、看護師さんが部屋に来てくれるとやはり元気になる。

そして、欲しい物があったらコンビニで買ってくると言ってくれる。

甘えてチョコレートと野菜ジュースを購入してもらった。

嫌な顔一つせず、私に接してくれる看護師さんの優しさが身に染みた。

しかし、もちろんマスク着用なので顔が分からない。

足腰が弱っている私と入院しているフロアを一緒に歩いてくれた。

ふらついた私を支えてくれた。

 

ベッドの上でスマホを取り出す。

見るのは目が疲れるのでもっぱら音楽。

それも古い曲ばかり。

アルフィーのフラワージェネレーション(花と緑の博覧会のテーマ曲)

学生の頃に友達と弾き語りをしたショッキングビートルズなど。

先が見えず、過去の記憶ばかりがよみがえる。

気持ちが相当弱っていたのだと思う。

そんな時でも看護師さん達は叱咤激励をしてくれる。

彼女たちの存在は本当に大きい。

今、彼女たちが辛い想いをしてると思うと心が痛む。

 

(続く)