6月18日、「デジタル化・AI導入補助金2026」の1次締切分採択結果が発表されました。
今年度最初の募集について結果はどうだったか、今回はその内容をお知らせしておきたいと思います。
早速ですが、採択結果は以下のとおりとなります。
■ 採択結果(1次締切:令和8年5月12日まで)
申請数:6,440者
- 通常枠:2,028者
- セキュリティ対策推進枠:88者
- インボイス枠(インボイス対応類型):4,324者
採択数:2,982者
- 通常枠:891者
- セキュリティ対策推進枠:64者
- インボイス枠(インボイス対応類型):2,027者
採択率は全体で46.3%でした。 前回(2025年8次)から+3.7%です。
まあ微増、というところですね。大きな流れの変化はなさそうです。
枠ごとに見ると、
- 通常枠 43.9%(前回+8.1%)
- インボイス枠 46.9%(前回+1.9%)
- セキュリティ対策推進枠 72.7%(前回+19.9%)
という結果になりました。
■ 今回の結果で気になったところ
申請数で見ると、インボイス枠が4,324者と圧倒的に多く、全体の3分の2くらいを占めています。
ただ、採択率の伸びという点では、前回比+1.9%とほぼ横ばいでした。
一方で、通常枠は申請数こそ2,028者とインボイス枠の半分以下ですが、採択率は+8.1%としっかり伸びています。
セキュリティ対策推進枠にいたっては+19.9%という大きな伸び。
申請数自体は88者と少ないですが、ここはサイバーセキュリティ対策への支援を国としてもかなり後押ししたい、という意図かもしれません。
全体としては前回からの微増にとどまっていますが、これは申請数の多いインボイス枠が伸び悩んだことが大きく、中身を見ると通常枠の躍進が目立つ、というのが正直な印象です。
■ そもそも「デジタル化・AI導入補助金」とは
ここで改めて制度のおさらいです。
この補助金は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的に、業務効率化やDXに向けたITツール(ソフトウェアやサービスなど)の導入を支援する制度です。
旧IT導入補助金から、2026年に名称が変わってスタートしました。
ポイントは、対象となるITツールが「事前に事務局の審査を受けて補助金HPに登録されているもの」に限られるということ。
何でも自由に選んで良いわけではなく、登録済みのツールの中から選ぶ形になります。
また、相談対応などのサポート費用やクラウドサービスの利用料も、補助対象に含まれます。
そしてもうひとつ重要なのが、申請にあたっては「IT導入支援事業者」とパートナーシップを組む必要があるという点です(複数者連携デジタル化・AI導入枠を除く)。
中小企業・小規模事業者が単独で申請するのではなく、事務局に登録されたIT導入支援事業者と一緒に申請を進める仕組みになっています。
■ IT導入支援事業者とは
生産性向上を目指す中小企業・小規模事業者に対して、ITツールの導入支援や補助事業を円滑に進めるためのサポートを行う事業者のことです。
こちらも誰でもなれるわけではなく、事務局への登録申請を行い、事務局による審査を経て採択される必要があります。
■ 申請枠の種類
今回の1次締切で対象となったのは以下の4つの枠です。
①通常枠
事業のデジタル化を目的としたソフトウェアやシステムの導入を支援する枠です。
在庫管理システムや決済ソフトなどが対象になります。
②インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、PC・ハードウェアなどの導入を支援します。
③インボイス枠(電子取引類型)
インボイス制度に対応した受発注システムを、商流単位で導入する企業を支援する枠です。
④セキュリティ対策推進枠
サイバー攻撃の増加に伴う潜在的なリスクに対処するため、ネットワーク監視システムなど、サイバーインシデントのリスク低減策を支援します。
このほかに、複数の中小企業・小規模事業者が連携して地域DXの実現や生産性向上を図る「複数者連携デジタル化・AI導入枠」もあります。 こちらは今回の1次締切(5月12日)には含まれておらず、別スケジュールでの公募となっています。
■ 今回の結果を見て思うこと
採択率だけ見ると「インボイス枠は伸びていないから狙い目ではないのでは」と感じる方もいるかもしれません。
ただ、申請数自体がもともと多い枠なので、採択数で見れば2,027者と全体の3分の2を占めています。 数の規模感が違うので、単純に率だけで比較するのは少し注意が必要かなと思います。
逆に通常枠は、採択率が大きく伸びたことで「今までより通りやすくなった」という見方もできそうです。
これからデジタル化・AI導入補助金の申請を検討されている事業者さんは、自社の導入したいITツールがどの枠に該当するのか、そして直近の採択傾向がどうなっているのかを踏まえて、計画を立てていただくのが良いと思います。
次回以降の締切についても、情報が出次第またこちらでお伝えしていきますね。
それでは、また次の記事で。
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