絶えず気にかけていることはありますか?「あれをしなきゃ」「これをしなきゃ」ということなら挙げられるひとはいると思いますが、「絶えず気にしていること」というのはもっと奥にあるものです。あなたの思考の奥にあって、あなたに「あれをしなきゃ」というような気分をつくりだしている源です。「そんなものなんてあるんだろうか、ないよ。」と考えることを放棄せずに、次の質問を考えてみてください。

 

 あなたが今気にかけていることはなんでしょう?リストにしてみてください。

 

 それらのリストを見てみましょう。人生はなにを手に入れているか、どんな場所に住んでいるか、どのくらいの収入なのか、ということ以上に、あなたが「なにを気にして生きているのか」ということが人生の質をつくりだします。所有物や住居や収入は外からみて、なにかの物差しにあてはめて、優れているとか、劣っているとか思ってしまうかもしれませんが、内面はその人本人にしかわかりません。そして、豊かさというのも常にそのひとの内面でのみ現れるのです。

 

 豊かさはどこから生まれるのでしょうか?ひとは「快を手に入れる(ゲイン)」というモチベーションと、「不快をさける(ペイン)」というモチベーションがあります。ゲインとは、喜びや達成感やワクワクや幸せなどの、ポジティブな快となる気持ちを感じるものを手に入れようとするモチベーションです。一方、ペインとは、イライラやストレスや不安などを避けようというモチベーションです。豊かさはゲインで動いているときに生まれてきます。

 

 さぁもう一度リストをみてみてください。

 あなたのそのリストは「ゲイン」でしょうか?「ペイン」でしょうか?つまり、あなたが気にしていることのリストは、喜びやワクワクなどの快を求めているもの(ゲイン)でしょうか?それとも、イライラや不安やストレスなどを避けようとしているもの(ペイン)でしょうか?

 

 わたしたちは放っておくと、自然とペインを避けることが中心になってしまいます。なぜかというと、ペインを避けることで、現状維持につながるからです。めんどくさいことを避けようとしている方が、変化は起こりません。ということは、めんどくさいなぁということをあえてやってみると、実は変化への近道かもしれないのです。

 

 ゲインをおいかけるように意識を調整しましょう。今自分は喜びをおいかけているのか、痛みを避けようとしているのか、によって決まるのです。

 

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