吉野ヶ里遺跡の新発掘 | 原島礼二、原島隆の「池袋古代史入門講座」のブログ

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NHKのニュースにもなっていましたが、佐賀県の吉野ケ里遺跡で新しい発掘があったようです。

これまでに見つかったことのない弥生時代後期の墓ということで、佐賀県知事自ら出演して遺跡について語っていました。

弥生時代後期は邪馬台国の時代と重なるので、いわゆる邪馬台国九州説の人々は盛り上がったことでしょう。

今回の発掘では埋葬施設に蓋をするような形で板石が4枚出てきました。

この中に何があるのか、副葬品は何か、などを6月から調査するということでとても楽しみです。

北部九州では福岡市周辺が奴国や伊都国として魏志倭人伝に登場しています。

このエリアが大陸との交易における表玄関ですが、有明海に面した佐賀県も中世に諸富津という港があるなど交易の中心でした。

有明海には筑後川が流れているので、福岡市より交通の便はよかったといえるでしょう。

吉野ケ里遺跡の南には、この筑後川が流れ有明海に注いでいますから福岡市周辺エリアとは異なった形での大陸との交易や人々の渡来があったかもしれません。