・本記事は個人ブログ「ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』」に感銘を受け、加藤元浩著『Q.E.D.証明終了』でも同じようなブログの登場を待ち続けていた書き手による特にすごくもない再読の記録である。なお「すごくもない」のは書き手の文章であり、『Q.E.D.証明終了』自体は一話完結型でどこからでも読める本当に面白いミステリ漫画である。
※なおこの記事は後続の記事と整合性を保つため後に修正が加えられる可能性がある。
第23話「虹の鏡」
掲載:無印コミックス12巻、マガジンGREAT02年1・3月
「私は法の世界に生きてきた。そしてなしえた仕事には自信がある。だからあの子の死に責任ある者はすでに法の制裁を受けているはずなのだ。だが君は違う。だからここにいるのだ。責任を感じる必要などない! 君は生き残ったのだ。後は君の役割りを果たせばいい」(ダニエル・クレイナー)
主な登場人物(名前の「=」は「・」に統一)※本作は第10巻収録の「魔女の手の中に」の続編にあたる作品である。前作のネタバレを避けて記述されていることをご了承あれ。
燈馬想(23)15歳でMITを卒業した天才少年
水原可奈(23)運動神経抜群の行動派高校生で燈馬のクラスメイト
シド・グリーン(4)数学を専攻する燈馬のMIT時代の友人
燈馬優(3)想の妹
セアラ・オズボーン(2)マーカスの妻
メアリー・クローズ(2)セアラの友人で「アルカディアへの道」の会員(※前回「魔女の手の中に」を含め一部でメアリ・クローズ表記)
プレストン・デルフィー(初)ハーバード大学法学部助教授
アニー・クレイナー(2)元マサチューセッツ州地方検事
ダニエル・クレイナー(初)アニーの父
ラリー・クレイナー(初)アニーの弟
ヘレナ・クレイナー(初)アニーの母※ダニエルとは離婚済
カール・マクギー(2)アニーの元助手
フランク・カーンズ(2)マーカス事件でアニーと対峙した弁護士
※括弧内の数字は累計登場回数。なお独自カウントのため『ザ・トリック・ファイル』の登場回数とは必ずしも一致しない。
主な作品舞台:マサチューセッツ州ほか(アメリカ)
☆あらすじ☆
前話「銀河の片隅にて」の終盤、可奈の家で奇妙な葉書(第19話)を見つけてしまった燈馬。彼は真相を解明するため単身アメリカに乗り込んだ。
しかし燈馬が最初に出会った人物は目の前で服毒死。容疑を疑われた燈馬の姿はメディアに取り上げられてしまう。慌ててアメリカに乗り込んだ可奈はロキ(シド・グリーン)と燈馬の妹・優を連れて彼の足取りを辿る。
「魔女の家」の写真が写った葉書は5年前のオズボーン事件を暗示していた。しかしその意味は不明のまま。燈馬は何かに気づいたのだろうか? 釈放された彼の行く先々でオズボーン事件の関係者が命を狙われてしまう。それはまるで燈馬を犯人に仕立て上げているかのようだった。
犯人は一体誰なのか……。燈馬にはすべての事件に動機があり、アリバイがない。警察も燈馬を疑い始めていた。可奈はアニー犯人説、優はセアラ犯人説を提唱するが、あまりに突飛なためロキは取り合わない。アニーが犯人ならばなぜ燈馬を陥れるような真似をするのだろうか。そしてセアラが事件を起こすには時期がそぐわないのだった。
燈馬の人生に大きな影響を与えたアニー・クレイナーとはどんな人物なのか? 可奈はクレイナー家の確執と彼女の人生に触れながら真相へと向かっていく。
物語は燈馬と犯人の再対峙でクライマックスを迎える。かれの語る犯行の動機とは……。
☆感想☆
第10巻「魔女の手の中に」の続編。近年の作品はページ数が統一されているのもあるが、シリーズ最長の同作に次いで比較的長い作品のひとつと言える(今回も2号連続にて前・後編で掲載された)。なお細かいことを言うと本作の前後に当たるエピソード「宇宙の片隅にて」や「災厄の男」も本作と関連している。シリーズ屈指の印象的なエピソード群なのにあまりフューチャーされないのはばら売りが難しいのも理由かもしれない。
このエピソードにて燈馬の両親の職業が判明(父は建築家、母は歴史学者)。またアニーは1970年生まれでハーバード大学を主席卒業している。5年前は26歳だった。
作品範囲の広がりやすい追跡ものの宿命だが、個々の事件の情報が少なくがっちりと推理するには向かない作品である。初読のときは犯人の行動や動機にピンとこないところがあったのだが、この記事の作成のために読め直していたらゾクッとするものを覚えた。
未読の人がググって本記事に当たると申し訳ないため、今回の記事はあまり詳しく触れないことにする。
しかし最後に作品のファンを代表して言わせてもらおう。
○○○、今どこで何してる?(笑)
☆おすすめ度☆
記事タイトル参照
★・・・おすすめ
★★・・・特におすすめ
なし・・・特にすすめていないが本作のエピソードはどれもおもしろいのでぜひ
