医療的ケアをもっと知りたい人のためのブログ -4ページ目

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04Mar
- 教員講習会で・・・
  今日はちょっとつぶやきの日。先日、たま～に担当させていただく医療的ケア教員講習会　がありました。教員になるために受ける講習会です。そう、だから相手は看護師さん。普段教えているのは介護職の方。ということで、毎回身を引き締めて　ずいぶん前から準備をしています。笑（単に緊張しやすいだけです）今回の講習会は　いままでとはちょっとスタイルを変えて実施。ディスカッションできる場を設けて先生も「考える」ことをしていただきました。人に教えるのは、（天才は別として）思い付きではなかなかできないものだと思ってます。どうしたら伝わるのか理解の糸口ができるのかこれにはきっとひとつの答えはなくはてしない課題。しかしだからこそ面白い。これから講師になる方、すでに講師として活躍されている方、がんばってまいりましょう。
- 聞きやすい報告とは
  日々の業務の申し送りもそうですが、ケアをしたとき、急変があったときなどこのお仕事には「報告」が必ずついてきます。ちなみに私はこの　報告がとても苦手でした。とくに、怖い先輩やドクターに伝えるときなんかもう・・・　生徒さんからも「ナースさんには言いにくい」「聞きにくい」といった声を聞きます。われわれナースがまずは、聞ける人にならねばならないのですが。しかしまずは、どういう報告だったら聞いてくれるかお伝えするほうが早いと思うので書いてみます。聞いてくれるか、というか聞きやすいか、ということです。学校では５W１（２）H　で！と教えるはずです。「いつ、どこで、誰が、誰に、何をして、どうしたか、どうなったか」そう、これは基本。まずはこれを言わないことには内容が伝わりません。でも実はもうひとつコツがあるんです。それは。。。結論から伝えるということです。「8時に食事を開始して最初はなんともなかったんですが、途中で見に行ったら吐いていて・・・」というのは一見よさそうなんですけどこの言葉の前に　なんで報告しているのか、というのがわかる結論を言ってくれたほうが　聞きやすいはずです。緊急性があるのか、ないのかという判断をするのがナースの役割。普通の報告かなと聞きはじめてその話の後半のほうにびっくり事件があったら「え！　それを早く言ってよ！」　というに違いない。笑昔わたしもドクターに言われましたもの。報告のコツは今後もご紹介していきますが春に予定するセミナーでも　取り上げようと思ってますよ。
01Mar
- 医療的ケアの問題　栄養
  前回に引き続き国家試験の問題を勝手に解答予想。◎経管栄養についての知識１．栄養素が吸収されるのは、小腸から。（←胃は消化）２、注入速度が速いと下痢をする。（←その可能性は高い）３、経管栄養によって口腔内細菌は減少する（←関係ないです。）４、経管栄養で誤嚥を起こすことはない（←サービス問題ですね。授業でしつこく言うところです）５、食道への栄養剤の逆流が生じることはない（←ないとは言い切れない。むしろある）ということで、２が正解でしょう◎実施前の確認事項とトラブル時の対応経鼻を実施しようと思ったら１０Cmくらい抜けていた、というシーンでどう動くかという問題１、抜けた部分を戻す（←介護士はチューブの出し入れや調整はできません。報告を）２、チューブを鼻から抜く　（←思い切った行動ですね！笑　　だめです。）３、気泡音を確認する（←これはナースのお仕事）４、そのままはじめる（←　事故につながる危険があります）５、注入せずに報告　（←そうしましょう）ということで、５が正解でしょう。現場では「なんかおかしいことがあったらなんでも報告」してください。報告しすぎて悪いことはない、と私は考えます。ナースに気を使うよりも、利用者への安全確保、配慮が優先です。
27Feb
- 医療的ケアの問題　吸引
  今年の介護福祉士国家試験から、医療的ケアについて５問出ました。ということで、私なりの解答をしていきます。◎介護士が吸引チューブを入れていいのはどこまでか？これはテキストにも何度も出てくる、私も講義の際には必ず言うほど、重要なところです。「咽頭の手前まで」。しかも今回は文字でなくイラストで出てきた。やりますな。笑介護職員さんはなぜここまでなのか、も今一度おさらいしておいてくださいね。　◎吸引を受けるにふさわしい体位について「どの体位で取るのが安全か？」ここも重要ポイントなので必ず話している部分ですが、私の使っているテキストとは数値が違ったので一瞬迷った方もいるかもしれないですね。しかし　それ以外に書いてあるのが明らかにだめですのでここは消去法で「頭部を挙上」ということでしょう。ギャジアップの角度は目安ですので、１０～３０度と覚えてもいいかもしれないですね。ちなみに問題は・・・１（頭部を肺より低くする）←明らかにダメ２（仰臥位であごを引いた姿勢）←気道確保の体位３（腹臥位で頭部を横）←なんでしょうか・・・体位ドレナージ？４（ベッドに腰掛けた姿勢）←悪くないかもしれないけど不安定と考えます。ということで、５の「上半身を１０～３０度挙上した姿勢　」が正解なのではと考えます。
26Feb
- 呼吸状態を見る　その２
  呼吸状態では、呼吸の様子や回数のほかに顔色も見ることが期待されている、と前回書きました。そういう様子と数値的なものをあわせてやっと観察できた、といえます。ほかにほしい情報は、・いつから・どういうときに起きたのかなどその状況も知りたいところです。できればその起こった出来事に関連する情報　もほしいです。このへんはヒヤリハットのところで　後日書きますね。
25Feb
- 呼吸状態を見る　その１
  吸引をすると一番変化の見られるであろう呼吸の状態。ナースさんたちは「呼吸状態見てきて」　　というフレーズが仕事の中でふつーにあります。では、呼吸状態とは、どこを見るのか？言い換えれば、「どこを見てくれることを期待しているのか」ということです。まず、呼吸は何でしているのかというところから。私たちが呼吸をする理由は、酸素がほしいからです。酸素がないとどこの細胞も動けません。だから、呼吸をしています。ということから考えるとまず呼吸の状態、ということで知りたいのは「酸素がいってるのか？」　ということになりますよね？酸素がいっているかどうか、というのは酸素不足であるかどうか　というところを見ます。酸素不足になると・ぼーっとする・集中力がなくなる・倦怠感ひどくなると・顔面蒼白・チアノーゼ　と色が変わってきます。テキストには「いつもと違う呼吸状態」　に4つほどあげられていますが残念ながら、この「顔色」というキーワードがないことが多いです。呼吸の様子、回数、訴え　などと合わせて顔色、唇の色なども見ていただけることを期待しています。
24Feb
- 医行為に必要なこと
  喀痰吸引、経管栄養だけでなく医療行為といわれるものに留意しなければならないことはたくさんあります。とくに、絞ってまとめるならば・安全で確実に・観察をしっかり・清潔に留意するこの3点ではないでしょうか。安全で確実、はいうまでもない。医療的ケアのテキストの最初のほうのページに（おそらくどのテキストもそうだと思いますが）「医行為とは、医師がおこなうのでなければ危険を及ぼす恐れのある行為」と記されているはずです。なんとなくこんなかんじだったよなー　みたいな曖昧な行為は、不安全である、逆に危険ということです。ですので、しっかりと演習のの回数まで指定されています。（5回なんかじゃホントは足りないですよ）そして大事なのが、「観察」です。医行為はやればいいというものではなくてやった前後の変化を見ないことには8割がたできていないといっていいでしょう。しかも介護士さんがこの医療的ケアができるのは「いつもと変わらない状態」であることが条件です。いつもと変わっていたらやってはいけないことになっています。この観察が、重要でしかも難しいです。文章で知っているだけでは、足りないと思います。医療的ケアを勉強中の今、体の変化の観察をする目を、鍛えてください。
23Feb
- 介護士さんの吸引
  ナースもできる「吸引」というか、本来ナースの仕事なのですが人員不足や家族の負担軽減のために医療的ケアの範疇で　オッケーになりました。ただし、できる範囲はナースと違います。吸引での留意点はいくつかありますが、ナースと違う点は「チューブをどこまで入れるか」ということ。介護士さんが入れていいのは咽頭の手前まで、と限られています。これは、咽頭を過ぎた部分を刺激すると嘔吐や迷走神経反射を誘発することが多くなるからです。これをおたがに知っておかないとたとえば・・介護士「ごろごろいってるのに取れません」ナース「もっと入れたら？」　・・・　なんてことになりかねない。あとは、家族やご本人に「ナースさんはもっと奥までやってくれるのよ」なんてそそのかされてうっかりやってしまう・・・なんて場面も考えられます。医療的ケアに関わるみんなができること、できないこと、をわかる必要があります。そして、介護士さんは「自分ができる範囲」を理解してできないことは断れるようになっていてください。それは決してじぶんの力不足ではなく「安全のために決められたこと」なので、という風に考えたら納得できるかな・・・。医療行為は安全第一です。がんばりましょう。
22Feb
- バイタルサイン
  ちょろちょろと小出しに書いていきます。バイタルサイン現場にいればすでによく耳にする言葉。バイタルサイン、というのはバイタル＝生体　のサインのこと。その生きている物体がどんな状態なのかを知る　目安となるサインのことです。体温、脈拍、血圧、呼吸、（意識状態）　の項目がそれです。これらの正常値を知り、その人の「いつもの値」を知ることで「いつもの状態」　がわかります。医療的ケアでよく出てくる「いつもと違う状態」は、いつもの状態を知らないと、わかんないですよね。バイタルサインは、・その人のいつもの状態　を知り・変化に気づいたり・変化の程度を見たりするためにやくにたつものです。もちろん数値だけでなく、体の変化も合わせてみるのが大事になってきます。
21Feb
- 医療的ケア、とは
  まずはここから。医療的ケアってなに？うっかり勘違いしそうですが、医療的ケアであって、医療ケアではないんですね。（医療的な～・・・　ってことです）現時点で介護の方も一定の研修を受ければ可能となった医行為とは、・喀痰吸引・経管栄養のふたつ。どちらも立派な医療行為ですが、今回の「医療的ケア」がされる目的はあくまでも「生活援助」として、というのがポイント。ナースは、それ以外にもOPE後とか医療処置として実施してますが介護スタッフさんは治療のために実施するのではないのです。ですので、注意する部分、勉強する内容も「最小限」でしかない。ここらへんを、ナースもちゃんとわかってないと事故につながる可能性がありますよ。