メリットについて。まず、芯通しの革と比較して価格が安いことが多い。芯を通すための塗料及びその工程が不要となるからです。
次に、色移りしにくい。革は色止めをしても、摩擦等によって色止めが削れる等の原因でどうしても色移りしてしまうことがあります。この点、芯通しなしの革は通常、塗装が銀(吟)面のみで衣服と直接接する床面(とこめん)は塗装されていないため色移りしにくいといえます。
デメリットについて。まず、傷が付くと目立ちやすい。銀(吟)面にしか塗装されていないので、傷が付いてこの銀(吟)面の塗装部分が剥がれると、地の革の色が出てしまうからです。もっとも、これを逆に利用する方もいらっしゃいます。この点については、詳しくは芯通し革の価格>芯通しでない革の価格を参照してください。
次に、縫製の際の針を通す穴から地の革の色が見えてしまう。縫製する場合にはどうしても革に針を通す穴を空ける必要があります。芯通しなしの革は、穴が空くと銀(吟)面とその下の革の色が同色でないため穴から下の革の色が見えてしまいます。仮に銀(吟)面の色が赤で地の色が生成り色だとすると、赤い銀(吟)面に白っぽい小さな穴が点在しているように見えてしまうことがあります。
弊店では、お客様がどのような用途で革をお探しであるかをあらかじめお聞きするようにしています。そうすることで、より適切によりお得な革を御提供できると考えるからです。