- ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場/フィリップ・デルヴス・ブロートン
- ¥2,310
- Amazon.co.jp
感想
自分は本を買うときは、基本的には中身を見て買いますが、今回はアマゾンで初めて予約して買いました。というのも、この本がHBSの現状を明らかにしたベストセラーであるからです。またライフネットを立ち上げた岩瀬氏のblogを見ても面白そうだったからです。
さてその内容についてですが、冷静な目でHBSの良い点、悪い点を十分に書き記しているのではないかと思います。HBSはリーダーを輩出するとしていますが、そもそもリーダーシップとは教えることで身に付けられるものなのか。また倫理についても教えることで身に付けることができるのか。このほかにもHBSの抱える矛盾を著者が鋭く指摘しています。
本題が「不幸な人間の製造工場」となっています。これをあらわす文章を少し引用します。
「HBSは…不幸な人間の製造工場なのさ。ぼくらにはとても多くの選択肢があるのに、満足そうな者はほとんどいない。HBSはみんなを不安にさせ、その不安は増す一方だ。挙げ句にみんな自分の人生に誤った決断をしてしまうのさ。…何が彼らを変えてしまうのかは、わからない。きっとみんな冷静さを失ってしまうんだろうな」(P443)
HBSはビジネス界にとどまらずあらゆる分野で影響力をもっていますが、その現状を知ることができたのは良かったです。
本書とは関係ないのですが、鋭い指摘をした文章を書ききることができる著者はすごいなと思いました。(翻訳されてはいますが)もっとも、日本人がこうした文章を書いているのをなかなか目にする機会がありません。自分が知らないだけなのかもしれませんが、日本人でもこうした鋭い指摘のできるジャーナリズムがいて欲しいなと思います。