知利別川の水鳥、ブックパークの飾り棚、最近読んだ本、♨ | ike-masa-55のブログ

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北の地で、民族舞踊(コロナで停滞)と、読書に親しんでいます。

今朝散歩した時、川の水位が低かったです。

川底を歩いている水鳥

 

 

ブックパークの飾り棚が更新されていました。

「本で旅する」

 

 

最近読んだ本は、小説4,実用書1

では、紹介します。(長丁場)

 

原田マハ 「板上に咲く」



ゴッホに恋焦がれた青森の貧乏青年
棟方志功は、いかに世界のムナカタに
なったのか?
書き下ろしの、アート小説。

棟方と苦楽を共にし、支えた妻・チヤ
無尽の愛と激動の時代を描いている。

<棟方の製作>
弱視の版画家。
顔を板すれすれにこすりつけ、
這いつくばって、
全身で板にぶつかっていく。

見る者をおのれの世界に引きずり込む
強烈な磁力の持ち主。

版画の可能性をどこまでも広げる
驚異の画家。


<無尽の愛>
ようやく、チヤは気づいた。
自分はひまわりだ。
棟方という太陽を
どこまでも追いかけてゆく
ひまわりなのだ。

棟方が板上に咲かせた花々は
数限りない。
その中で
もっとも力強く
美しく
生き生きと咲いた大輪の花。
それこそが、チヤであった。


強烈な個性を持った画家と、支えた妻
原田マハの、アート小説を堪能しました。



逢坂冬馬 「歌われなかった海賊へ」



「同志少女よ、敵を撃て」で本屋大賞受賞後第1作。
敗色濃厚の1944年ナチ体制下のドイツで
棚理の町に強制収容所があると知って
その悪に反抗した少年少女の物語。

差別や分断が渦巻く世界で
生き方を問う小説。

<別のエーデルワイス海賊団長の言葉>
自分たちはナチが鋳造するコインの
きらきら光る表の面だ。

古代ゲルマン風のレリーフのように
凛々しい姿をした自分たちは
ナチズムの思想を正しく学び取り、
国民共同体のために命を惜しまず、
祖国防衛のために僧院戦死を遂げるのだろう。

その裏面には醜く戯画されたユダヤ人、
ツィゴイーナー、黒人、非国民、
同性愛者、障害者がいて、
対をなすそれらを抹殺しべしと、
コインは訴え続ける。


前半は読み進むのが少し退屈でした。
ラストが近づくにつれ早い展開と
驚きの連続でした。



東野圭吾 「クスノキの女神」



同著者の「クスノキの番人」に続く
シリーズ第2弾。
つい最近刊行で、購入して読みました。

月郷神社の不思議な力を持クスノキ
その番人・玲斗の元を訪れる
人びとが織りなす物語。

前作同様に、殺人は一切なく
最後には、心にジーンと沁みました。

話の中に出てくる「梅大福」を食べてみたい。
前作に魅力を感じた方には、必読!




樺沢紫苑 「これからの生き方図鑑」



アウトプット大全でブレイクした
精神科医で、メルマガやYouTubeで発信している
著者の、これまで43冊の本に詰め込んだ
ノウハウの集大成。

私も、朝散歩や、ポジティブに考えるなど
ささやかながら実践につなげていることがあります。

映画から「これからの生き方」を
別角度から考えるコラム、面白かったです。
「鏡の孤城」「ディア・エヴァン・ハンセン」など。



吉田修一 「湖の女たち」



時代を超え、湖畔に佇む女たち
善悪の彼岸をさまよう男たち

同著者の「悪人」「怒り」と同じく
この作品も、最近映画化されました。

<憤りを感じた>
事件や犯罪というものが
まるで金や権力で売り買いできる
商品のような気がした。
罪を償わなければならないのは
事件や犯罪を犯したからではない。
金や権力を自分が持たなかったからなのだ。


ラスト近くの湖の夜が明ける描写が
圧巻でした。

 

 

温泉めぐりスタンプラリーが始まり

今日は登録施設の「さぎり湯」に行きました。