東京都知事選では、候補者のポスターを張る掲示板で異変が起きている。霞が関の厚生労働省前の掲示板では、48人分のスペースのうち半分に、黒地に白抜きの文字で「国土交通省!」と書かれた同じポスターがずらりと並んだ。


 「いたずらかと思った」と帰宅途中に目にした荒川区の女性(55)は驚いた様子。男性(57)=国分寺市=は「候補者が誰か分からない。選挙ポスターとして意味があるのか」と首をかしげた。

 異例の光景は、政治団体「NHKから国民を守る党」の戦略によるもの。今回の選挙で、19人の公認候補と関連団体の5人を含め24人を擁立。ポスターが張られた枠は、この24人の届け出番号と一致している。

 立花孝志党首は、団体に寄付をすれば独自に作成したポスターを張ることができる取り組みを打ち出していた。団体のホームページでは、別の地域で犬の写真が印刷されたポスターが大量に並んだ掲示板も紹介。立花氏は本紙の取材に、ポスター掲示板の存在意義に疑問を呈し、「これで掲示板をなくせるし、無駄なことを終わらせられる」と強調した。(山口登史)

東京新聞から(引用)
2024/6/20