3年前に死亡した父親の遺体を遺棄したとして、和歌山市に住む夫婦が逮捕されました。


警察によると発端は2021年の年末。和歌山市内の集合住宅の1室から「異臭がする、ウジがわいている」と近所から管理会社に連絡がありました。

管理会社は、部屋に住む男性の連帯保証人で、和歌山市内に住む息子夫婦に連絡し、部屋の確認を求めました。

息子夫婦は「掃除をして帰った」と説明したということですが、警察によりますと、部屋を確認した様子はなかったとみられます。

時間経過とともに、異臭は次第に消えて行ったものの、今度は家賃を滞納していたことから、管理会社は部屋の明け渡しを求め裁判を提起。

2022年11月、明け渡しの判決が出て、裁判所の執行官が部屋に入りました。その中で見たのは居間で横たわっていた男性の遺体でした。この時初めて執行官が警察に通報。事件が明るみになりました。

死後約1年経った状態で、証拠が消えている中での捜査は難航したといいます。

警察は住人男性の息子(47)とその妻(49)が、父親の死を知っていたにも関わらず放置したとして、死体遺棄の疑いで8日逮捕しました。夫婦は、警察の調べに対し容疑を否認しているということです。

父親と同居しておらず、死に直接関わりがなかったとみられる息子夫婦の逮捕について、警察は、過去の判例などから、息子夫婦は父親のお金も管理していたことなどから、社会通念上”葬祭”する義務があったがそれを怠ったとして、逮捕に踏み切ったとしています。

MBS放送から(引用)
2024/5/8