日本大理事長や日本オリンピック委員会(JOC)の副会長も務めた田中英寿(たなか・ひでとし)さんが13日、77歳で死去したことが、日大関係者への取材で分かった。病気療養中だったという。


 田中さんは青森県出身。日大相撲部で学生横綱になり、3回の全日本選手権制覇を含めて34個のタイトルを獲得した。卒業後は日大職員になった。相撲部の監督や総監督を務めたほか、アマチュア相撲の全国組織で役員となり、JOCの副会長にも就いた。

 2008年には、日大理事長に就任。13年間に及ぶ在任中、自身に学内の権力を集中させて「日大のドン」とも呼ばれた。21年11月には、日大の取引業者から受け取ったリベート(謝礼)などを隠し申告しなかったとして所得税法違反容疑で逮捕され、その後に有罪判決が確定している。

 事件の背景には、田中さんを頂点とする学内の権力構造の問題が指摘され、日大側が田中さんとの「決別」を宣言し、現在の林真理子理事長をトップとする新体制に移行することになった。

毎日新聞から(引用)
2024/1/13