大阪府岸和田市は2日、府内で絶滅したとされていた水草「ムサシモ」の生育が、同市の久米田池で確認されたと発表した。府内で発見されるのは69年ぶりだという。


 新潟大の志賀隆准教授らによる水草調査で9月20日、確認された。ムサシモは平地の浅い水中に生える小型の沈水植物で、国内は宮城県以南の本州と四国が分布地だが、極めて珍しいという。環境省レッドリスト2020で「近い将来における野生での絶滅の危険性が高い」とされている。府内では1954年に天王寺公園(大阪市)で採集されてからは確実な生育情報はなく、2014年に大阪府レッドリストで絶滅としてリストアップされていた。

 ムサシモの生育にはある程度の透明な浅瀬が必要で、久米田池の環境は適しているという。きしわだ自然資料館の岡本素治館長は「ムサシモが育つ自然があることを知り、寛容な目で見守ってほしい」と話した。【斉藤朋恵】

毎日新聞から(引用)
2023/11/7