大阪府堺市は27日、市立4小学校の体育館で天井裏にアスベストが使われていたと発表した。4校とも天井はボードで覆われており、露出はしていない。空気中の濃度測定の結果も大気汚染防止法が定める基準を大きく下回っているという。


 アスベストの使用が確認されたのは日置荘小(東区)、登美丘西小(同)、八田荘小(中区)、福泉小(西区)の体育館3階の天井裏。いずれも1970年代後半に建てられた。

 今年3月、市内の中学校で空調整備工事をした際に天井裏に耐火被覆が見つかった。この学校ではアスベストは検出されなかったが、市内の市立小中学校のうち、同じ構造の体育館がある7校を調査。7月に4校でアスベストの使用が見つかった。

 いずれも天井はボードで覆われていたが、日置荘小と八田荘小では、天井の一部でボードがなかったり、はがれたりしていた。7月中に補修工事をしたが、公表はしなかった。

 その後、市内の公園予定地の建物でアスベストが使われていることが判明。市建設局が8月30日付で検出結果などを公表した。

 これを受け、市教委も公表に方針を転換。9月16日に4校にアスベストの使用が見つかったことを通知。17~20日になって初めて体育館3階と屋外の空気中濃度を測定した。保護者には27日付で知らせたという。公表が遅れたことについて、市教委は「必要な対策(補修工事)をすれば、定期点検で十分と思った」としている。(井石栄司)

朝日新聞から(引用)
2021/9/28