森友学園をめぐる公文書の改ざん問題で、2年前に自殺した近畿財務局の職員の妻が大阪地裁で意見陳述し、「国は正直にすべて明らかにしてほしい」と訴えました。
森友学園に対する国有地の値引きが明らかになった2017年、近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(当時54)は土地取り引きに関する公文書の改ざんを上司に命じられ、その後、うつ病を患い自殺しました。俊夫さんの妻・雅子さん(49)は夫に何があったかを知るために、国と当時の理財局長・佐川宣寿氏に損害賠償を求めて提訴。15日の第一回弁論で、雅子さんは「国は、国民にも夫にも向き合わず、あるものを出さず、先延ばしにして逃げています。再調査を実施して、正直にすべて明らかにしてください」「安倍首相は、自分の発言と改ざんには関係があることを認め、真相解明に協力してほしい」と、約10分間にわたって、時折涙ぐみながら訴えました。また雅子さんは、閉廷後の記者会見で「佐川さんが来てくださったら、本人の口から本当のことを聞きたいと思います。指示していないのであれば指示していないとか、何かしら本人の口から聞きたい」と話しました。被告の国と佐川氏は、原告の請求棄却を求め、争う姿勢をみせています。

ABC朝日放送から(引用)
2020/7/16