犾大阪府、住友商事系フィリピン工業団地と進出支援で協定
住友商事は6日、出資するフィリピンのファーストフィリピン工業団地(バタンガス州)と大阪府が府内企業の進出支援サービスで協定を結んだと発表した。新規入居する中小企業に特化した進出支援サービスや大阪府とフィリピンの経済交流を促進するのが狙い。
サービス内容は今後詰めるが管理費免除なども検討している。フィリピンは言語が英語で安価な労働力で投資先としての魅力が高まり、経済成長で商機が拡大している。
同工業団地は現地財閥のロペスグループと共同で運営し、入居する100社のうち日系企業が62社進出している。
大阪府としても府内企業が集積して海外進出することで進出リスクを減らし、取引増やモノづくりの本業に専念できると判断した。住友商事はベトナムのハノイ近郊の第二タンロン工業団地でも神奈川県と兵庫県と同様の協定を結んでいる。
2016.1.6 16:46
産経新聞ニュースから
(引用)
犾祝砲乱射。比人とみられる男性が新年を祝い、グアムで銃を乱射する動画をネット上に投稿
フィリピンの言語の一つ、イロカノ語を話す集団が新年の「祝砲」と称し、銃を乱射する動画が5日までに、インターネットの「フェイスブック(FB)」上に投稿された。国家警察は同日、動画はグアムで撮影されたと発表した。
今後、乱射に関わった人物の特定に向け国際刑事警察機構(インターポール)に捜査協力を要請する。
動画は2件。いずれも比人とみられる男性が1日前後に、FBの個人ページに投稿。1件の動画は夜間撮影され、車のライトに照らされた複数の男性が見て取れる。
男性たちはルソン島北部を中心に話され、国内で3番目に言語人口が多いイロカノ語や、英語で談笑しながら、拳銃やライフルなどをやみ夜に向かって乱射。興奮した様子で笑い声を上げたり、スマートフォンで乱射を撮影している。
動画はFB上で多くの利用者に「共有」され、国家警察が捜査に乗り出す事態となった。警察は、男性たちがイロカノ語で「これがグアムでの新年祝いだ」などと話していることや、写っている場所の特徴から、グアムと断定した。
まにら新聞から
2016.1.6
(引用)
犾ダバオのセブン、たばこ販売が問題に[商業]
セブン―イレブンをチェーン展開するフィリピン・セブン(PSC)がミンダナオ島のダバオ市の店舗で、たばこの販売禁止を当局から求められている。販売を継続する場合、ダバオ市はセブン―イレブンの営業許可の取り消しも辞さない考えだ。4日付ビジネスワールドなどが伝えた。
PSCは2015年(昨年)第2四半期(4~6月)にダバオ市にセブン―イレブンを出店したばかり。しかし、ダバオ市では禁煙条例によって、喫煙できる場所やたばこの販売が限定されている。ダバオ市の反喫煙専門チーム(ASTF)は、条例に抵触するたばこ販売を行っているセブン―イレブンの店舗があると指摘。今月中に委員会の勧告に従わなかった場合、営業許可の取り消しもあり得るという。
2015年1~10月の禁煙条例の違反者数は5,000人を超え、ASTFが徴収した罰金の総額は180万ペソ(約457万円)に上った。13年6月から14年末までは300万ペソで、罰金は小児がん患者の施設などに寄付されたという。
NNAフィリピンから
2016/01/06(水曜日)
(引用)
犾フィリピン消費者物価、12月は1.5%上昇
【マニラ=佐竹実】フィリピン政府は5日、2015年12月の消費者物価指数(CPI)上昇率が1.5%だったと発表した。食料品価格などが上昇し、前月よりも0.4ポイント高かった。国家経済開発庁は「年末の休暇を前に消費が活発になったことが物価上昇の主な原因」と分析している。
15年の平均では1.4%と、比中銀のインフレターゲット(2~4%)を下回った。原油安でエネルギー価格が下がったためだ。16年はエルニーニョによる干ばつなどの影響で物価上昇率はやや上がるとみられている。
2016/1/5 20:03
日本経済新聞から
(引用)
犾防衛相、4月にもフィリピン訪問
中谷元・防衛相が4月にもフィリピンを訪れる方向で検討していることが5日分かった。早ければ同月下旬からの大型連休に合わせて訪問したい考え。南シナ海でのフィリピンの警備能力向上を目指し、海上自衛隊の練習機「TC90」の中古品の供与を視野に入れており、両国の防衛相会談で大詰めの協議をする可能性がある。海洋進出に積極的な中国をにらみ協力強化を図る狙いだ。
4月以降に、インドを訪れることも検討している。政府関係者が明らかにした。
2カ国の訪問は、安倍晋三首相が掲げる「戦略的な国際防衛協力」政策の一環で、中国の進出に歯止めをかける態勢の構築を目指す。
【共同通信】
ロイターから
2016年01月05日
(引用)
犾半ドア飛行で引き返し 韓国LCCトラブル相次ぐ
フィリピン・セブ発釜山行きの韓国の格安航空会社(LCC)、ジンエアー機が3日、完全にドアが閉まっていなかったとみられる状態で飛行、セブに引き返した。韓国のLCCでは昨年12月にも済州航空機が装置の不具合で急降下するトラブルがあったばかりで、韓国国土交通省は4日までに国内LCC6社の安全点検に乗り出した。
ジンエアー機は離陸の約30分後、高度約1万フィート(約3048メートル)でトラブルが判明。聯合ニューステレビが伝えた機内の映像によると、前方左側のドアの開閉部分に手の指が入るほどの隙間が開いていた。乗客は「風が入ってきた。気圧の影響で頭痛がした」などと語った。
聯合ニュースなどによるとジンエアー側は「ドア自体に問題はなかった」としており、国交省が詳しい原因を調べる。機種はボーイング737。(共同)
2016.1.4 18:35
産経新聞ニュースから
(引用)
犾15年の外国人旅行者、520万人見込む=観光省[観光]
フィリピンを訪れた外国人旅行者が、昨年は520万人に達する見通しだ。観光省が目標にしていた600万人には届かないが、2014年の483万人を上回ることが確実視されている。4日付マラヤが伝えた。12月の最終週で500万人に達したため、観光省は通年の旅行者数を520万人と試算した。
開発担当のベンゾン次官は、「旅行者による消費額、観光業界の雇用、国内総生産(GDP)への貢献という点では、われわれの設定した目標に既に届いている」とコメント。通年の観光収入は過去最高の60億米ドル(約7,212億円)、観光業界で創出された雇用は500万~600万人を見込む。観光省の発表によると、1~10月の外国人旅行者は前年同期比11.1%増の439万5,812人。観光収入は同8.2%増の1,868億9,000万ペソ(約4,783億円)だった。
NNAフィリピンから
2016/01/05(火曜日)
(引用)
犾フィリピンの子ら支援 書き損じはがきで協力を
フィリピンの貧しい子どもらへの教育支援などを続けている名古屋市中区のNPO法人「アイキャン」(ICAN)は、書き損じた年賀はがきなどを換金して学用品などを購入し、国際支援する取り組みへの協力を呼び掛けている。
集まったはがきは郵便局で切手に交換した後、換金。はがき1枚で給食2人分かノート2冊分などの支援になるほか、ICANがマニラ市で運営する一時保護施設「ドロップインセンター」の運営にも充てられる。同センターは、路上生活する子どもらに食事を提供したり、基礎的な読み書きを教えたりする場所で、シャワーを浴びることができる。
昨年は年間で約8万枚が寄せられたといい、担当者は「はがき1枚が、子どもの命を守り、未来を創る大きな力になる。子どもたちが安心できる安全な居場所を守っていくために、ぜひ協力してほしい」と話す。
はがきは郵送で、ICAN(〒460・0011 名古屋市中区大須3の5の4 矢場町パークビル9階)に送る。問い合わせはICAN(052・253・7299)。
2016年01月04日
読売新聞から
(引用)
犾英語力の向上へ 高校生がフィリピンへ出発/秋田県
県内企業が持つ海外拠点を活用して、社会で必要な英語力を養おうという取り組みがことしも始まりました。県内の工業系学科で学ぶ高校生たちが体験学習のためフィリピンの工場に向けて、4日秋田空港を出発しました。
フィリピンに向けて秋田空港を出発したのは、県内の工業系学科で学ぶ高校生男女あわせて9人です。この研修会は、県教育委員会が海外での職場体験などを通して英語でのコミュニケーションの大切さを知ってもらおうと2012年度から毎年行っています。9人は秋田市新屋に本社のある電子機器メーカー・日本SMTのフィリピン工場で製造作業の体験をするほか、現地の高校生と交流することにしています。秋田工業高校1年の小野寺駿さん「いろいろ文化の違いがあると思うので、たくさん学んできたいと思います」と話しました。研修会は、4泊5日の日程で行われ、生徒たちは8日に秋田に戻ってくる予定です。県教育委員会では「研修を通して国際的な視野を身につけて人間的に大きく成長するきっかけになってほしい」と話しています。
2016/1/4/19:24
秋田放送(NNNニュース)から
(引用)
犾フィリピンは3年に一度の選挙イヤー 大統領選挙は混戦
2016年を迎えたマニラ首都圏は今年実施される大統領選挙などのポスターがあちこちに貼られ、今年が選挙イヤーであることを知らせている。
大統領選挙の情勢が頻繁に報道されているが、今年行われるのはフィリピン議会上院下院、市長、地方議会など1万8000以上の議席が選挙で選ばれる。
フィリピンでは独裁政権や地方政治家と利権との強固な結びつきにより国家が私物化されたことの反省から、大統領は再選を禁じ任期は6年、地方では任期3年、同一の職は最大3期9年までしか許されない。
しかし、政治と利権の結びつきは非常に強く、地方に行くほどそれは顕著となる。公共インフラの維持管理や公共事業などの請負企業は選挙の結果によってオセロのように一斉にひっくり返ってしまうこともいまだに珍しくない。
今年5月の選挙を目指す候補予定者たちは有力者の誕生日会、スラム街の寄付活動、宗教行事などに足しげく通い当選を目指す。貧しかったフィリピンでは汚職をしようが職と食を保証してくれる政治家がかつては人気を誇ったが、近年中流層の拡大とともにクリーンなイメージを持った政治家が台頭しており、代々の政治家一族を落下傘候補の元俳優やキャスターが選挙で打ち負かす事も珍しくない。
地方政治家の「選挙活動」の主体はさまざまな利権と結びつき選挙区で根を張り有権者の食と職の「面倒を見る」ことだ。そのための集金力も必要となる。
注目される大統領選の情勢は混戦と報じられている。教会の前に捨てられていた捨て子、その後「キング」という相性で親しまれた超有名俳優の養女として育てられたというドラマチックな生い立ちを持つグレース・ポー上院議員、処刑団さえ使いダバオの治安を劇的に向上させダーティーハリーの異名を持つドテルテ・ダバオ市長、現職のアキノ大統領から後継指名を受けた祖父が元大統領というサラブレッド、ロハス前内務自治長官、マニラ首都圏の経済の中心マカティ市の元市長で一族がマカティ市の要職を占めるビナイ副大統領が支持を分け合っている。
いずれの候補も「清廉だが出自不明」「豪腕だが独裁」「エリートだが坊ちゃん」「生え抜きだが汚職政治家」といった評価と批判の両方が報じられており今後の選挙の行方が注目されている。
みんなの経済新聞ネットワークから
2016年1月4日(月)13時0分
(引用)
犾機内で小競り合い。セブパシ便搭乗の際、中国人と米国人男性が小競り合い。機内から降ろされる
ミンダナオ地方北アグサン州のブトゥアン空港でこのほど、マニラ行き航空便に搭乗中、中国人男性と米国人男性が小競り合いとなり、2人とも機内から降ろされた。
ブトゥアン空港警察によると、格安航空セブパシフィック便に搭乗中、機内持ち込みの手荷物を収納していた米国人男性と、中国人男性がぶつかった。激怒した米国人が中国人に詰め寄り、口論に発展したという。2人は共に軽傷を負ったという情報があるが詳細は不明。
2人は客室乗務員らに取り押さえられ、機内から降ろされた。その後、2人は警察署で示談し、問題は解決したという。
まにら新聞から
2016.1.4
(引用)
犾MRT7号線、資金調達は2月までに=当局[運輸]
フィリピンで官民パートナーシップ(PPP)事業を管轄する国家経済開発庁(NEDA)傘下のPPPセンターのカニラオ局長は、マニラ首都圏北部とブラカン州を結ぶ「MRT(高架鉄道)7号線建設事業」について、実施企業に今年(2016年)2月をめどに資金を調達するよう要請した。地元紙ビジネスミラーが伝えた。
MRT7号線の運営は財閥サンミゲル・コーポレーションが過半数を出資するユニバーサルLRT(ULC)で、事業費は627億ペソ(現在のレートで約1,596億円)。建設区間は首都圏ケソン市ノース・アベニュー駅からブラカン州サンホセデルモンテまでの22.8キロメートルが予定されている。政府との契約に基づき、ULCは建設や運営・管理のほか、財務、保守などを請け負う。
カニラオ局長は「資金調達について、2月をめどに完了することで、ULCと協議した」と説明。「(資金調達が完了後)すぐに着工するだろう」と述べた。完工時期は18年中を見込んでいるという。同事業をめぐっては、事業進行に関する基準の順守や、契約不履行時の罰金設定などでの折り合いに時間がかかっていた。MRT7号線の建設や鉄道システムなどは、12年に丸紅とフィリピンの建設大手DMコンスンジ(DMCI)が請負契約を締結。契約金額は10億米ドル(当時のレートで約800億円)で、当初は16年6月の全面開通を予定していた。
NNAフィリピンから
2016/01/04(月曜日)
(引用)
犾新年祝う騒ぎで死者=爆竹で数百人負傷―比
【マニラAFP=時事】フィリピン当局は1日、新年を祝う年越しの騒ぎで朝までに2人が死亡し、数百人が爆竹の誤爆や銃の流れ弾に当たって負傷したと発表した。
フィリピンでは年末年始、爆竹や発砲の騒音で厄払いする伝統が根強い。
保健当局者は、死亡した男性について「泥酔した上、『さよならフィリピン』と呼ばれる巨大な爆竹を抱えていた」と説明。爆発後、搬送先の病院で死亡が確認された。
また、消防当局によると、首都マニラのスラム街で1日未明、爆竹が原因で火災が発生。段ボール製の家々に燃え広がり、泣きながら逃げ惑った3000人が家を失った。炎上する家を見詰めていた女性(65)が心臓発作で死亡した。
さらに、手の中で爆竹が爆破し、指を失った子供が少なくとも9人に上った。
時事通信から
2015年1月1日(金)19時22分
(引用)
犾両陛下、日比戦没者を慰霊へ…1月下旬に訪問
来月26日から予定されている天皇、皇后両陛下のフィリピン公式訪問で、行事や慰霊の詳細が明らかになった。
国交正常化60周年を記念した行事に加え、両陛下の意向をくみ、天皇、皇后として初めて現地で両国の戦没者を慰霊される。フィリピンの国立英雄墓地に向かい、その後、日本人戦没者の慰霊碑で供花されるなど、先の大戦で甚大な犠牲を強いられたフィリピン側に配慮した訪問となる。
関係者によると、両陛下は到着翌日の27日、マニラ市のリサール公園で歓迎式典に臨み、マラカニアン宮殿でアキノ大統領と会見、夜には晩餐会(ばんさんかい)に出席される。さらに、同市内でフィリピン独立運動の英雄・ホセ・リサールの像、タギグ市で国立英雄墓地にそれぞれ供花される。
読売新聞から
2015年2015年12月31日(木)10時31分
(引用)
犾【フィリピン】AIIBに署名―水面下で南シナ海問題で中国が譲歩した可能性
2015年12月31日、南シナ海問題などで、中国との対立の強いフィリピンが、中国が主導する国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の参加国としての署名を北京で行った。
フィリピンは、創設国メンバー57カ国のうち、これまで署名を拒んできたが、年内に署名しない場合、創設国としてのメリットが活かせなくなるため、ギリギリの決断をしたと思われる。
参加国を増やしたい中国が、フィリピンを懐柔する作戦に出たのではないかとの声も聞かれる。
中国は、南シナ海問題で険悪な関係にあるベトナムを、習近平国家主席が11月に訪問した。中国の国家主席がベトナムを訪れるのは、2006年の胡錦濤氏の訪問から9年ぶり。中国は経済支援と引き換えに、関係の改善を急いでいるが約束を反故にすることもあり、真の信頼関係は築けていない。
【編集:kyo】
Global News Asiaから
2015年2015年12月31日(木)21時52分
(引用)
犾追跡3 マニラ空港での銃弾所持事件から3カ月。「当局の責任逃れ」との批判も。
「空の玄関口」のマニラ空港のエックス線検査で、銃弾を所持した覚えのない乗客が呼び止められ、拘束される事件が9月から相次いだ。口止め料を恐喝されるケースもあり、国家捜査局(NBI)は警官やエックス線検査の職員を書類送検。しかし、3カ月たっても刑を受けた職員はおらず、当局の対応は遅れている。空港警察や交通保安局には「責任逃れをしているのではないか」との批判が寄せられている。
▽外国人、OFWが標的
銃弾所持事件が明るみに出たのは9月下旬。空港第2ターミナルでフィリピン系米国人女性(50)が銃弾所持を言いがかりに口止め料700ペソを恐喝された事件だった。続いて、書類送検された警官と職員の6人が関与した米国人男性(20)=フロリダ州=も標的に。
「搭乗予定の航空機に乗り遅れるくらいなら要求されたお金を払う」という外国人がおり、比人海外就労者(OFW)も狙われた。
香港で働くOFW女性(56)は「家政婦の私は生まれてこの方、ライフル銃の銃弾など見たこともない」と無実を主張、不起訴処分になった。サンフランシスコ便に搭乗しようとした27歳と38歳のOFW男性2人も銃弾所持に身に覚えがないまま相次いで拘束された。
▽送検は6人だけ
11月初旬、NBIは捜査員7人からなる特別捜査班を立ち上げ、関与したとされる職員や銃弾を仕込まれたと訴える乗客らから事情聴取した。しかし、空港警察など上層部を含めた組織的関与は確認できなかった。
そんな中で、事件に関与したとされる職員が書類送検されたのが、宣教師の米人男性(20)の事件。調べで、第4ターミナルのエックス線検査で9月17日、手荷物に銃弾を仕込み、口止め料3万ペソを脅し取ろうとしたことが判明、包括的銃器取締法(共和国法10591号)違反で逮捕された米人男性は不起訴になった。
これまでに空港警察の警官4人は恐喝と汚職防止法違反、エックス線検査を担当した交通保安局員2人は、証拠ねつ造の包括的銃器取締法違反などの疑いでそれぞれ書類送検された。これを受けて司法省は20日に予備捜査を開始した。
▽責任問題はどこに
あってはならない銃弾装入の「ぬれぎぬ事件」について、取り締まるべき立場にある空港警察が、運輸通信省の職員との間で責任のなすり合いをしている状況がある。国家警察のマルケス長官はエックス線検査の現場を視察し「検査を担当しているのは空港警察ではなく、運輸通信省の交通保安局」と発言。警察の事件とのかかわりを否定した。
野党やOFWを支援する民間団体からは、マニラ空港公団のホンラド総裁の辞任を求める声も相次いだ。しかし、総裁は「辞任の予定はない」と否定している。
一方、アキノ大統領は「乗客が事件に巻き込まれる確率は非常に低い。報道機関や国民の一部は事件を誇張している」と述べ、異常事態を深刻に捉えている状況は見えない。これには野党議員から批判の声が上がった。
▽不信感の表れ
利用客は事件に巻き込まれることを恐れ10月ごろから、自衛策を講じ始めた。スーツケースや手荷物をビニールやガムテープでぐるぐる巻きに包装。空港でのビニール包装のサービスは、荷物1個に160ペソかかるため、多くの乗客は台所用ラップで包装して空港に持ち込むケースも。海外や比各地から到着する乗客も万が一のためビニールで包装した人も多く見られた。
11月初めに観光で訪問した吉弘憲さん(22)=神戸市=は旅行中、比人の友人から「荷物はラップで巻くようきつく忠告された」と話した。「空港職員が銃弾を荷物に挿入するなどあり得ない。冗談だろう」と考えたというが、別の友人からも忠告され、直前にサランラップを購入、2個の荷物を包装して帰国した。
▽事件をゲーム化
不幸なことに、事件の発生は今も続いていており、人々の関心はさらに高まっている。スマートフォン用ゲームを開発するクリットゲームのゲーム制作者、アルジーン・タニヨンさん(31)=首都圏マニラ市=は11月、銃弾所持事件をゲーム化した。
保安局職員が並び、荷物を持つ乗客に向かって銃弾を上から落とし、恐喝されないよう乗客は降ってくる銃弾から逃げるというゲームだ。銃弾を仕掛けるという意味のゲーム「タニン・バラ」は13万ダウンロードを記録した。タニヨンさんは「銃弾事件の発生を報道で知り、空港職員の恐喝や政府の対応の遅さに失望した」とゲーム制作に至った経緯を話す。
▽日本人も拘束
観光客の日本人男性(33)=東京都目黒区=は10月25日、身に覚えのない銃弾所持で拘束された。拘置所で5日間拘束され、保釈金4万ペソを払って30日に保釈された。
羽田便搭乗のため第2ターミナルでエックス線検査を受けた際、荷物から銃弾2個が見つかり、包括的銃器取締法違反の裁判が続いている。初公判の罪状認否では無実を主張、容疑を全面否定した。第2回公判では、弁護側が空港警察が証拠を提出していないとして公訴棄却を申し立てた。2カ月たっても日本人男性は帰国できず、比でクリスマスをすごした。(冨田すみれ子)
まにら新聞から
2015.12.28
(引用)
犾比から南沙諸島に47人上陸=中国に対抗、実効支配を誇示―南シナ海
【マニラAFP=時事】フィリピン当局者は27日、同国が実効支配する南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島パグアサ島にフィリピン人男女47人が26日上陸したことを明らかにした。
一行はフェイスブックを通じ、アキノ大統領に対して「われわれの排他的経済水域(EEZ)への中国の侵略に関わる真実を国民に包み隠さず正しく伝える」よう訴えた。
一行の代表者はAFP通信に対し、中国側から上陸への妨害行為はなかったと強調。47人が島へ渡ること自体が南シナ海のほぼ全域の領有権を主張する中国への対抗だと語った。一行は28日に島を離れる予定。
フィリピン大統領報道官は「若者たちの愛国心は認める」と理解を見せたものの、「他の方策」を模索すべきだとして上陸に反対する姿勢を示した。
時事通信から
2015年12月27日(日)19時13分
(引用)
犾
次期大統領候補の支持率、ポーとビナイ両氏首位[政治]
フィリピンの民間調査会社ソーシャル・ウェザー・ステーション(SWS)によると、来年の次期大統領選に向けて最も支持を集めたのはグレース・ポー上院議員とジェジョマル・ビナイ副大統領だった。一方、ロドリゴ・ドゥテルテ・ダバオ市長は前回調査(11月)から支持が急落した。
調査は12月12日~14日に有権者1,200人を対象に実施。「きょうが大統領選の場合、あなたは誰に投票するか」を質問した。
ポー氏とビナイ氏の支持率は26%で、前回調査からともに5ポイント上昇した。3位はアキノ現大統領が後継者として指名したマヌエル・ロハス前内務地方自治相で、支持率は7ポイント増の22%だった。
4位のドゥテルテ氏は18ポイント減の20%と、支持が急落。5位はミリアム・サンチャゴ上院議員で、支持率は前回同様4%だった。
■別の調査ではビナイ氏が首位返り咲き
一方、民間調査会社パルス・アジアの12月調査によると、ビナイ氏が33%と最も支持を集めた。前回調査(9月)から14ポイント上昇し、今年3月の調査以来、9カ月ぶりに首位に返り咲いた。調査は12月4日~11日に有権者1,800人に対して行った。
2位はドゥテルテ氏で、支持率は7ポイント増の23%。3位はポー氏で5ポイント減の21%、4位はロハス氏で3ポイント減の17%だった。
現地紙ビジネスワールドによると、サントトマス大学(UST)のエドムンド・タヤオ教授(政治学)はこの結果について、ポー氏とドゥテルテ氏が選挙資格問題を抱えていることに言及。「ビナイ氏に一部の支持が流れた」と分析した。
次期大統領選挙は来年5月に実施される。
NNAフィリピンから
2015/12/28(月曜日)
(引用)
犾追跡2 2邦人殺害。首都圏ラスピニャス市で発生した中村達也さん殺人事件。捜査に進展の気配なし
首都圏ラスピニャス市アルマンザドスにあるダアンハリ通りで9月1日の早朝、山梨県で会社を経営する中村達也さん=当時(42)=の射殺体が発見されてから3カ月が経過した。しかし、その後、捜査が進展する気配はまったくない。その理由の一つは、比日の捜査機関の事件に対する捜査姿勢に大きな温度差があることだ。マニラで起きる殺人事件はこれまで多くがそうだったように、今回もこのまま「迷宮入り」となってしまうのか。それとも今後、解決へ向かうのか。多くの殺人事件を抱える比捜査機関の限界もある中、邦人殺害事件は越年しようとしている。
▽鳥羽事件との関連性
事件から約1年前の2014年10月のことだった。中村さんの殺害現場から約8キロ離れた同市C5エクステンション通りの路上で、山梨県で整骨院を営む鳥羽信介さん=当時(32)、同県韮崎市=がタクシーに乗車していて、近づいて来たオートバイの男に射殺された。
しかし、15年3月、鳥羽さんとタクシーに同乗していた日本人男性が山梨県警に自首したことで事態が急変した。複数の保険会社から多額の生命保険などが鳥羽さんに掛けられており、保険金目当ての「殺害計画」が存在したことなど、この男性が同県警捜査一課に洗いざらい自供したからだ。しかし、山梨県警は「証拠不十分」との判断から男性をそのまま解放、その後、鳥羽さん殺人事件は暗礁に乗り上げた。
鳥羽さんに掛けられた保険金の受け取り先には、中村さんが経営する会社の名前が含まれていた。
中村さんは殺害される直前、家族に携帯電話の無料通話アプリ「LINE(ライン)」で連絡しており、「山梨県警に自首した男性と会うことが来比の理由だ」と説明していた。
中村さんは家族に対し、鳥羽さん殺人事件で自分が重要参考人とされており、一部では犯人と疑われているが、その疑いを晴らすために真相を男性から聞き出したいと述べていたという。
これらのことから、鳥羽さんと中村さんの二つの殺人事件が実は深く関係している可能性は極めて高いとみるのが常識的な見方だろう。
▽捜査進展なし
中村さんは事件発生の約1時間半前、別の日本人男性と一緒に写っている写真を家族に送信していた。首都圏警察ラスピニャス署は重要参考人としてこの日本人男性の行方を追跡。12月までに、この男性と婚姻関係にあったフィリピン人女性の居場所を突き止めたが、男性は日本に帰国していたため同署は接触できず、比人女性からも決定的な証言は得られなかったという。
さらに、警察は中村さんの殺害現場に落ちていた空薬きょうと、鳥羽さんの殺害現場から押収されている空薬きょうを照合したが、両事件で使用された拳銃は一致しなかったことも分かった。このため現時点では、鳥羽さん事件と中村さん事件の関連性を見いだせなかったという。
中村さんの事件を捜査している同署の捜査官は22日、マニラ新聞の電話取材に対し「現状では捜査の進展はない」と悩ましい現状を打ち明けた。
▽松谷事件との違い
鳥羽さん事件に関与した日本人男性の自首、さらには中村さんと直前まで同行していた別の日本人男性の存在。二つの事件は一見して、事件解決へ導く多くの鍵を残しているようにもみえる。それでも捜査が進まないのはなぜなのか。
比で起きた保険金殺人事件で記憶に新しいのは、10年11月に首都圏マニラ市の路上で起きた教材販売会社社員の松谷祐一郎さん=当時(35)、京都市出身=の射殺事件だ。この事件も一時は捜査が難航したが、3年後の14年1月、京都府警が同販売会社社長の新井正吾(45)=京都府宇治市、兄の新井茂夫(58)=住所不定=の両容疑者を殺人容疑で逮捕。15年3月には京都地裁で正吾被告が殺人罪の起訴内容を認めるに至った。
事件解決の背景には、京都府警の並々ならぬ努力があった。凶器の拳銃が見つからず、状況証拠しかない中で、同府警は捜査員をマニラに送り込み、正吾被告が拳銃の購入を指示した比人女性の事情聴取にも成功し、両被告の逮捕を決断した。
一方、鳥羽さん、中村さんの両事件では山梨県警が動く気配はいまのところみられない。現場の第一線で捜査するラスピニャス署の捜査員には、県警に自首した日本人男性の「証言内容」は伝わっていない。比日の捜査機関の間で効果的な情報共有がほとんどなされない中で、2邦人殺害の捜査は解決する兆しを見せないまま、新しい年を迎えることになる。(加藤昌平)
まにら新聞から
2015.12.27
(引用)
犾追跡1 領有権問題。比中領有権問題、国際仲裁裁判所の判決が及ぼす影響と比が抱える課題を分析
堅調な成長にやや「陰り」が見え始めたフィリピン経済、空の玄関口のマニラ空港で多発した銃弾所持事件、アジア太平洋経済協力会議(APEC)開催に伴う交通規制の問題など、2015年も多様なニュースが相次いだ。国内外から注目を集めたニュースの「その後」を検証した年末企画「追跡2015」(6回続き)を掲載する。
西フィリピン海を含む南シナ海の領有権問題をめぐり比政府が中国政府を相手取った裁判は12月、比側の口頭弁論が終了した。国際仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)が16年内に判決を出す意向という。13年1月から始まった同裁判は提訴から約3年が経過、ようやく重要な局面を迎えている。
15年、中国による人工島建設は着実に進み、3千メートル級の滑走路建設が発覚。人工島付近の海域に米軍がイージス艦を派遣するなど、同海の緊張は一段と高まってきている。仲裁裁判所の下す判決は、比中両国の領有権問題にどのような影響を及ぼすのだろうか。
▽裁判の争点
比政府は、中国が領有権主張の根拠としている「9段線」の違法・無効性、排他的経済水域(EEZ)内における漁業活動の確保などを求めている。
国連海洋法条約(UNCLOS)13条では「低潮時には水に囲まれ水面上にあるが、高潮時には水没するもの」を「低潮高地」と定めている。また同条2項で、低潮高地は領海外にある場合は「それ自体の領海を有しない」と規定されている。比側はこれを根拠に、中国が人工島を建設した南沙諸島の7礁のうち5礁(ジョンソン南、スビ、ミスチーフ、ガベン、ヒューズ各礁)が低潮高地に該当するとして、中国の開発の違法性を訴えている。仲裁裁判所が南沙諸島における領海基点の有効性をいかに判断するかが焦点となっている。
▽判決の効果は
仮に比政府に有利な判決が下された場合でも、判決に法的拘束力を持たせるためには国連安全保障理事会の決議を経なければならず、その場合、常任理事国の中国が拒否権を行使するのは明白で、効果を疑問視する声もある。はたして、仲裁裁判所の判決に、中国に対する制止効果を望めるのだろうか。
国際政治に詳しいデラサール大のリチャード・ヘイダリアン准教授は、判決が即効性のある抑止力とはならないが、判決が仮に比政府に有利であれば、「中国の国際的な立場をより難しくさせるだろう」と述べ、外交的な効果があるとの見方を示した。
ヘイダリアン准教授は、親中とみられていたマレーシアも国防相がカーター米国務長官と会談するなど、「対中姿勢に変化の兆しがみられる」と指摘。その上で、比、ベトナムなど中国と領有権問題を抱える当事国だけでなく、多国間で中国に対抗策を講じることがより一層重要になると指摘した。
一方、フィリピンを取り巻く安全保障情勢に詳しい軍事専門家、ホセ・クストディオ氏は「比に有利な判決が出たとしても、比中の領有権問題は解決しない」と断言する。クストディオ氏は比中の領有権問題は二つに分類できると指摘。第一は「航行の自由」にかかわる国際的な問題、第二は比漁師に対する漁業妨害など比が主体的に解決しなければならない問題という。
クストディオ氏は「航行の自由」の問題に関し、「中国の不当性が明確になれば国際的な協力体制で対抗できる。しかし、中国は比との軍事力の差を熟知しており、比領海内での不当行為が収まることはない」と分析。 その上で、米軍のB52爆撃機が今月上旬、南沙諸島で中国が領海と主張する人工島の上空を「誤って飛行」した事実や、1988年に米海軍がペルシャ湾でイラン航空機を撃墜した事件に触れ、「中国が国内のタカ派を抑えきれず暴走すれば、南シナ海でも衝突が起こる可能性はある」と警告した。
▽比の課題
中国の「不当行為」に比が対抗できない原因として、同氏は圧倒的な軍事力の差に加えて「国軍の戦略のなさ」を挙げた。「比は共産党やイスラム武装勢力など国内紛争の解決ばかりに目を向けていたため、国外の敵に対する明確な長期的戦略がない」と比の弱点を指摘した。
一方、ヘイダリアン准教授は「外交交渉とは長い時間が掛かるもの。比は根気よく、粘り強い交渉を続けなければならないだろう」と述べ、南シナ海の領有権問題解決には中長期的な視野に立った外交戦略こそが必要と話した。(鈴木貫太郎)
まにら新聞から
2015.12.26
(引用)