―――寂れた路地に男女の人が居る。


近づいてみれば分かるのだが、好い人同士と見るには少し殺伐としていた。

女性は地面に倒れていて、服はよれて、顔は怯えた様に隣に立っている段税に向けられている。


男性の方は、常人では着こなせないであろう深紅のスーツを身に着けている。

歳は見た感じだと、青年に近い気がする見た目だ。


「……美しい物を見ると、守りたくなるか?

 美しいままで、などと思ってしまうのは何故か……。」

と、独り言のように呟き始める。


「私はね、美しい物を見ると歪めたくなるのだよ。

 破壊でも良い、侮辱でも良い、崩すしても……とにかく、何としてでも歪めたくなるのだよ。

 美しい人は貶めたくなる。美しい物は切り刻んで燃やしたくなる。

 なぁ、貴様はどう思う?」

そばに倒れている女性の顔を覗き込みながら、どう考えても狂気に満ちている質問をしている。

が、答えを待っていないのか、反応が無いのも気にも留めず。


「我等の種族ならば当たり前なのだ、当たり前の思考なのだが……。

 バード家の面汚しめ、何が『大切な人』だ、何が『心が美しい』だ。

 大切ならば食らえば良い、美しいなら壊してしまえ!

 ……下らん。」

路地にこだまする大声に誰も気にする人は居ないのか、青年以外の声は聞こえず。


「親父は諦めたようだが、私は許さんぞ……。

 種族を否定した生き方。同属に対する侮辱。

 今はのうのうと生きてるが良い……リスキイ・バード。

 いや、今は倭だったか……?」

足元の女性にはもう興味が無いのか、見向きもせず歩き出し。


「この私、貴様の実の兄。

 ブラッド・バードが貴様を連れ戻す……。」

こんばんは、カゲフミマルです。


今日は作品の紹介をしたいと思います。

なんだか、色々順番無視してますが……気にしないでください!


基本的に、物事を順序立ててこなして行くのが非常にへたっぴな人間で、なおかつ飽き性な人なので小説の書き方も、大雑把な事柄を思いついたら書き出して、書いている最中にストーリーが組みあがるという、物書きの人から見たら舐めてるとしか思えない書き方をしている物で……。


『世界の片隅』は主人公が私の妄想の中で勝手に動き出し、脇役たちもわらわら出来始めたので書こうと思った作品です。

現代とは少し違う世界で暮らす様々な人を描く作品になったらいいなぁ。と思っています。


最初に注意して欲しいのが、『世界の片隅』はたぶん色恋沙汰が無い、もしくは少ないと思います。

私自身、恋愛小説は全然ダメな人のせいか、妄想にも出てきません。

あと、キャラの動かし方がへたっぴなのもご容赦してもらえると嬉しいです……書き始めて何が困ってるって、キャラが思うように動かないことなのです……orz


上記のように、思いつくまま書いていますので、時列はばらっばらです。

時折リンクしたら嬉しいなぁ。他人事のように考えてはいますが……。


基本は一話完結な感じで、話が進めば世界が理解出来たり、キャラの本質が見えてくるかと思います。

……読者さんも、この私も…


とまあ、かなーり行き当たりばったりの話ですが、好きになってもらえると嬉しいなぁと思っています。

私は大好きなので!……未来の話はほっとんど不明ですが。


今後としては、犬猿してた自分の嫌いなタイプのキャラも動かしたいなぁ。とも思っています。

どんな人物かは出てきたらきっと理解出来ると思います。

私の嫌いな人物は大体憂き目を見ないと思うし……というかいい思いとかさせねぇ!!


そんなこんなで書いて、成長していく世界を今後とも楽しんでください。

それでは、いい夜をー!

―――夜中の公園に、青髪で長髪の青年と黒ずくめの少年がいて


「お前って結局なんなの?」

青年が不思議そうに、目の前の黒ずくめの少年に問う。


「何って言うのは、抽象的過ぎな問いかけですねぇ。

 魔族って答えじゃ不満ですかぁ?」

黒ずくめの少年は、楽しそうにニコニコしながら答えるが……

「そういう答えじゃなくってよぉ……って、お前魔族!?そんなわけねぇだろ?」

吃驚したように青年が目を見開いて大声を上げる。


「本当だよぉ。

 人間って不思議だよねぇ。変な力は肯定するのに、別種の人間と似ている種族は完全否定。

 だから、旧時代には科学力の差が埋まらないって言うのにねぇ。」

馬鹿にしたような調子で語る少年。

それを唖然と見る青年。

「……旧時代?知ってるのか、旧時代の事を?」


少年がちらりと青年を見て、ベンチに座り。

「少しだけどねぇ。僕が産まれたのはこの国が建国されてちょっと経ったぐらいだしー。

 まだあんまり君みたいな異能者も居なかったし、今みたいに旧時代の資料が不可思議な程なくなっても居なかったからねぇ。」

そこで少年がふぅと溜息をつき。

「きっと恐かったんだろうねぇ。

 今を生きる人間が昔のことを知って、それを追い求めるめて時代を繰り返すんじゃないかってぇ。

 遺跡を封じて、資料を抹消して、ぜーんぶなかった事にして……それで食い止められるとおもってるのかなぁ?」

見た目からは想像できないほど、疲れた目をしながら更に語る。

「昔をなかった事にしたら、今度は異能。

 きっと、すっごく吃驚したでしょうねぇ。

 異能は下手をしたら、旧時代の科学なんかよりも凄い発展をする危険性を持ってる。

 なにせ、人の生み出す物なんかじゃなくて、生物自身が成長する『進化』ってやつなんだからねぇ。

 人間が思ってるよりもかなり深刻な出来事なのにねー。」

語り終えて、満足したように一人でうなずき。

「これが、僕の持論だよぉ。簡単に言えば、人間は浅はかって事だねぇ。あっはは♪」


楽しげに笑っている少年を見て、今度は青年が溜息を付き。

「なんか、すげぇ事聞いちまった……ばれたらやばそうな話しかしねぇしよ、このお子様……」

がっくりしながら、自分の問いを後悔している。


「君は、仕事の割には世界の広さを解ってないんだねー。

 この世界には、神様や天使って言う神族や、悪魔や魔王って言った魔族だってのびのび生きてるのにー。」

本当に楽しそうに笑いながら言う少年。

「しょーがねーだろ……俺は指令以外には何も知らないし、知りたくもねーんだよ。

 世界が狭かろうが広かろうが、俺がやることには変わりねーんだし……」

心底がっくりした様子の青年。


「好奇心が無いんだねぇ。」

ちらっと公園に設置されている時計を見て。

「おっと、そろそろ僕はお仕事の時間だぁ。

 またねー、『門番』のおにーちゃん。今度会うときは敵対してないといいねー。」

笑顔で手を振りながら、去っていく少年。


そんな少年を見ながら門番と言われた青年が、再度盛大な溜息をついて小さな声で

「どうせ、敵同士だとしてもその調子で来るんだろうが……

 はぁ、疲れたな~……」

力なく、暗い空を見上げる物悲しい青年だけが公園に取り残される―――