九月九日は五節句の最後のひとつ『重陽の節句』。

昔の人は偶数を陰、奇数を陽として、1番大きい陽数の"九"をもっとも縁起のいいものとして暦に残したそうです。菊の節句(菊は長寿の花)とも呼ばれているんだって。つまり今日は、ぼくにとってもあなたにとっても最高にめでたい縁起のいい日なんです、たぶん。


そんなラッキーな「太陽の九」が重なる九月九日、ぼくは『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』を体験してきました。


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『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』…暗闇の中での対話。暗闇を体験する暗闇エンターテーメント。

この真っ暗体験をする8名だけのために、90分が用意されていました(8名1チームで体験します)。ラッキーなことに今回の8名は、11日から始まる秋バーションのプレ体験として先着順に選ばれた精鋭たち。世界の中で、この8名だけが、ひと足早く体験することを許された暗闇inジャパン。

自分で書いていて、今更ながらすごいラッキーなことだって思ってきたました(ちなみにぼくが、先着最後の8番目の男)。


はじめて会った8名は、"暗闇のエキスパート"である視覚障害者のアテンドに導かれて、顔と名前の紹介もそこそこにいきなり暗闇の中に放り込まれます。初対面の"ぎこちなさ"も一緒に引き連れて。ワクワクするけどドキドキする瞬間です。

アテンドが加わり、9名が揃いました。ここにも"九"をぶち込んでくるあたりの演出はバッチリです。

さて、いよいよスタートです。

決して目が慣れることのない暗闇は、みんなの不安を刺激します。だって目の前に持ってきた自分の手だって見えないんだから。

体験内容は省略!
面倒くさいワケではありません!
企業秘密なのです!

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ということで……。
今、ふりかえると"沈黙の時間"がなかった気がします。人は不安を打ち消すために、代わりに暗闇を消し去ろうとするんだなぁと思いました。暗闇の中での沈黙は、ほぼいないも同然。存在しない人。誰にも気付かれないまま、暗闇の中に消えてしまう。そこから生まれる不安。


さぁ、そうなると大変です。たったひとりの不安は、みんなに伝染るんです。声の大きさやトーン、話すスピードが不安の表れとして出てきます。自然と声は大きく高くなり、早口になるんですね。みんなのピーチクパーチクがはじまります。静まり返った暗闇が、途端ににぎやかになります。

誰かに忘れられることほど怖いことはありません。それが、沈黙を許さないぞ!という空気に変わって、まわりにビリビリと伝わっていきます。でも本当は、その見えない不安を感じようとする仲間もいたりするんですよね。


不安を克服するために、耳を"そばだてる"人がいました。ただの沈黙とは、ちょっと違いました。

話し続ける人のような積極的な主張とは違う、消極的な主張。そう感じたのは、耳をそばだてることで、相手を感じようとする空気が伝わってきたからです。それは誰かの声や不安だけではなく、暗闇そのものを感じとろうとするようにもみえたんです(見えないけど)。


不思議ですよね。

暗闇という共通する空間に、沈黙を守る人がいて、話し続けることで自分を守る人がいて、耳をそばだてる人がいて……。

共通しているのは自分を守ろうとすること。ただその方法がちょっと違うだけなんですよね。自分のために自分を守る人、みんなのために自分を守る人。言い換えれば自分の不安をなかなか見つけられない人と、すぐに見つけられた人。

そこにはどんな関係が生まれていたのか。ぼくはこの答えこそが『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』の醍醐味なんじゃないかなぁと思いました。


それが"リレーションシップ"と、"フォロワーシップ"。


リレーションシップ。
自分の居場所を見つけられる人は、不安からいち早く抜け出すことができます。まずは自分の不安と向き合って、少しずつ不安に慣れていく。それは自分一人ではなかなかたどり着けなくて、誰かの力が必要になってきます。

ぼくの場合はこの暗闇の中で頼りになったのは、不安からいち早く抜け出している人との関係性、出会い、対話でした。気がつくと、その数人と声を掛け合いお互いを確認しながら歩を進めていました。ぼく自身も不安から抜け出していたから、この数人と対話ができるようになったと思います。これが、出会い助け合うことで生まれるリレーションシップ。


不安からなかなか抜け出せずにいる人もいました。沈黙を守る人。相変わらずピーチクパーチクな人。抜け出せないと暗闇を楽しめないんですよね。でも、抜け出してしまうとそこが暗闇だってことは関係なくなります。それはリレーションシップでつながった誰かがいてくれるから、不安という暗闇はどこかへ行ってしまいます。

そういうバラバラな8名がひとつになるためには、こっちだよ!足もと気をつけて!と声をかけたり、手を引いて導いてあげることだったりします。これが思いやりから生まれるフォロワーシップ。


そう、対話の方法はそれぞれなんです。

対話には良い悪いも優も劣もなくて、スピードや方法、対象や方向は人それぞれ。不安との対話。自分との対話。誰かとの対話。それぞれの対話を、暗闇の90分の中でいつ始められるかという違いがあるだけ。

ぼくたちの対話は、平等に暗闇の中にありました。それが暗闇との対話、『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』の人気の秘密なのかもしれません。


最高にめでたい縁起のいい日、「太陽の九の日に集まった、陽気な九人」。

その"陽気"な人たちと"重なる"ようにして暗闇を手探りで進んだ体験は、なるほど、一年で最もめでたい"重陽の節句"にはぴったりのタイミングだったんですね♪


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誰かに自分をゆだねる秋…。

みなさん自身の〈秋2015ver.〉を、『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』から始めてみませんか?

暗闇を共に体験したチーム、そしてアテンド&スタッフのみなさんのおかげで、ぼくの五感は目覚めてしまいました。この責任はいつか必ずとってもらいましょう。つまり!ぼくの人生に付き合ってもらいます♪

いつかまた、世界の暗闇で会いましょう。世界でイチバン素敵な暗闇の中、一緒に過ごせて幸せでした。

『形なき大切なものに出会う
~ 五感の目覚めver. ~』
http://www.dialoginthedark.com

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〈体験後記〉五感が目覚めてしまったぼくは、近づいていた台風を感じたくて、傘をささずにずぶ濡れになって帰路につきました。

あー、いい日だった。

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追伸
ぼくは『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』を体験する前に、勝新太郎さんの時代劇『座頭市』を観て予習をしていました♪盲目の剣の使い手の殺陣さばきが役に立った!ちなみにぼくの白杖(はくじょう/白い杖)だけ、仕込み杖でした!ウソです!