今年度から当ファームの野菜部門ですが、有機栽培に取り組もうと思っています。
そんな中で昨年からずっと、ある有機栽培の出荷団体さんとやりとりを続けておりました。
その団体さんはというと、高崎市にあるくらぶち草の会 さん。
こちらは高崎市倉渕町の有機農家さんが当然メインで出荷されているのですが、ダメもとで連絡させていただいたら、なんとお話を伺える機会をもらえまして。
渋川市からの出荷はかなりのイレギュラーなのですが、草の会さんが若手の新規就農者を応援したいと言ってくださって、今年の冬からお取り引きができるように準備をしているところなのです。
今年の1月に草の会の社長さんはじめベテラン有機農家さんがうちの圃場を見に来てくださったことがあったのですが、こんな言い方失礼かもしれませんが皆さん、農業を感覚だけでなく科学的?というのかきちんと考えていて、うちの畑に対するアドバイスも今まで触れてきた農家の人たちとは違うなぁと感じたのでした。
そしてつい先日、草の会さんからご連絡をいただき、倉渕の有機農家さんの圃場と堆肥づくりを見学させていただくことができました。
堆肥は透明ビニールをかけて太陽の熱で発酵させます
まず堆肥なんですが、うちでは現在のところ養豚家さんから豚ふん堆肥になった状態で仕入れています。というか、堆肥を自分で作るなんていう考えがまったくありませんでした!
でも業者によっては、きちんと熟成させたものではなく、単に乾燥させただけのものもあるとのことで・・・。
こちらの農家さんでは、豚ふんを生のまま仕入れて、そこへ鶏ふんときのこの廃床を混ぜて発酵させているとのことでした。この堆肥が発酵を終えて畑に投入できるようになるのに約1年かかりますが、しっかりと熟成された堆肥はまったく悪臭がしません!
きちんと発酵した堆肥は山土のにおいがするそうです(夫いわく)。
「これならいくら畑に入れすぎても問題ないよ!」と農家さん。未熟な堆肥を畑に入れると、肥料焼けといって作物がうまく育たないことがあるんです。それを防ぐためにも、堆肥は自分で確かなものをつくる必要があるんだなぁと。なににおいても農業は土作りが命ですものね。
しかも驚いたのはこちらの農家さんはほうれん草しか作っていないのですが、完熟堆肥を入れているおかげで連作障害がまったくないとのことで!完熟堆肥おそるべしと思ったのでした。
お次は脱サラ有機農家のさきがけ的な存在(?)とご紹介いただいた農家さんです。
こちらはさらにストイックに有機農業を追求しているな~といった印象で、苗を作る培土から手作りされているそうです!ちなみに3年くらい熟成させた落ち葉に山土・堆肥を混ぜて作っているとのこと。これも目から鱗で、うちのハーブ苗だけでも手作り培土でやりたいな~なんて夢は膨らみ・・・今年の秋は落ち葉採集にはげもうと思いました。掃除にもなるしね。
あと写真にも↑ありますが苗床を置いているワラの敷き詰まったもの・・・これが踏み込み温床と呼ばれるもので、稲ワラ・鶏ふん・落ち葉などに水を加えて足で踏み込むことによって、その発酵熱で苗を温める・・・というしくみだそうです。
さわってみるとほのかに温かい。こんな設備?をつくれるなんてまったく知らなかったのでまたまた目からウロコ・・・というか呆然としてしまいました(笑)
そのほかにも若手の農家さんや社長の畑も見せていただいて、みなさん本当に親切に声をかけてくださったのもそうなのですが、なんといっても農業に対する意識の高さに感動してしまいました。
うちもこの人たちを見習って追随していかなければ!とあつく思ったGW前半でした。
今回学んだことをすべていきなりはできませんが、できることから少しずつ、自分たちの理想とする農業に近づけたらいいなと思います。
その前にしっかりと有機で野菜を作れるようになること!うまくいけば今冬の長ネギから出荷させていただく予定です。種まきはすでに全部終わっていて、今育苗中なので、これからしばらく苗の管理をしっかりと。
無事に出荷できるまで農業はいつもドキドキです^^;