誰も居なくなった部屋でひとりうつ伏せになりながら、頭に針を刺されてないので「育毛治療はやってないな…」等と思いながら時間が経過するのを待った。針による痛みは全く感じない。刺されている針の分布状況を俯瞰的に見てみたかったが、うつ伏せになっているので残念ながらそれは仰向けになっての施術時までお預けだった。何もすることが無いのボーっとしていたら眠ってしまったようで、もう10分が経過したのか?という感じでみなさんが部屋の中に戻って来た音で目が覚めた。針を抜く時にも痛みは全く感じなかった。

 

身体を反転させて仰向けになっての施術が始まった。うつ伏せの時と同様に足先の方から順番に上へ向かって進めるようだ(ということは最後が育毛治療か…)。先ずは、足の親指と人差し指の骨の間隔が無くなる部分から少し指先寄りの辺りに刺した。刺した時は痛くなかったが、足の指を(手の場合として表現するとジャンケンの「グー」をするように)曲げた時に結構な痛みを感じた。恐らく指を曲げたことで刺していた針が指先側へ無理に移動したためだと思う。こんな感じなら針が刺されている間は1ミリも動けないかもしれない…と思った。

 

徐々に針が上の方に移動してきたが、不思議なことに膝の周りは何もしてないような感じだった。そして担当の方が仰向けになっている私の頭上に椅子を置いた。一日千秋の思いといえばかなり大袈裟だが「念願の育毛治療」の時がきた。頭には数針刺したが、その最後のひと針が結構痛くて思わず「痛ッ!」と声をあげてしまった。頭は頭皮から頭蓋骨までの距離があまり無いので、針先が頭蓋骨まで届いたから痛かったのか、刺した瞬間が痛かったのか、よく覚えていない。うつ伏せの時よりも若干早めに施術が終わり、再びみなさんは部屋から出て行った。ここからまた10分か…。