県大会の各種目に於ける6位までの入賞者には、その2週間後に開催される東北大会への出場資格が与えられ、そして東北大会に於ける入賞者には全国大会への出場資格が与えられる。自身の種目では当然東北大会への出場資格は無かったが、マイルリレー(1,600Mリレー)の補欠選手として登録してもらい、東北大会へ同行することができた。実際に走ることは無いので、出場する選手の付き添いや各種目の出場者名簿にその記録を記入する記録員のようなことを担当した。

 

当然ではあるが東北大会は県大会より更にレベルの高い選手がゴロゴロしていた。100Mを10秒台で走る人を初めて生で見たが、その印象は力強さよりもコース上を滑るようにフワーっと移動しているように見えたことだ。そして驚いたのは、サブトラックでウォーミングアップをしている中長距離選手たちの「流し(レース前に全力疾走の80%程度の力で走る)」の速さだ。ある程度天性の素質だと思っている「スプリント力」、これが無い私は「ラスト勝負で勝てるタイプのランナーにはなれない」と感じた。