イラっとする事が多い世の中です。
今はマスコミやSNSで、それらを煽るので、なおさらです。

『怒りや恐怖』は生物として生き残る上で重要な感情なので、どうしても反応しやすくなります。だから、販売部数や閲覧数を増やして、商売として儲けるのに有効なんです。いわゆる、炎上商法もその一つですね。

人類の歴史をさかのぼると、生物としての優位性は、家族単位の少人数で行動し、獲物を狩る能力に長けたネアンデルタール人にありましたが、我々ホモサピエンスは身体能力は劣るものの、200~300人といった集団を形成することで、より大きな獲物を効率的に狩ることができました。
結果として生き残っているのは、ホモサピエンスですので、やはり『集団として力を合わせる』ことが大きな強みであったのでしょう。

その原動力は『コミュニケーション』です。

目でみて分かる『狼煙』や『記号』、『文字』
耳で聞く『太鼓』や『声』、『言葉』

これらによって、情報のやりとり(共有)が出来ることによって、集団行動が可能となった訳です。

生き残り戦略における最大の武器が『コミュニケーション』。
よって、その影響を大きく受けてしまうのは当然です。


『ツイてる』『ラッキー』『幸せ』『有難い』という言葉にプラスの影響も受ければ、誹謗中傷やデマにマイナスの影響を受けることもあります。
仕方ないです。『言葉』は生き残るために重要なツールなんですから。

じゃあ、『腹が立つ』のも仕方ないのか?

それは違います。
『腹が立つ』のは、ある人の行動や考え方が『自分の期待どおりでない』から。

『政治家は自己の利益を度外視し、庶民の利益を目指すもの』と期待していれば、裏金疑惑で腹が立ちます。
『世間水準より厚待遇の社員は会社や社長に感謝するもの』と期待していれば、喫煙室で会社の悪口を言っている社員に腹が立ちます。

別な言い方をすると『○○するべき』という思いや事柄が多い人ほど、『腹が立つ』ことは多くなるでしょう。その『~べき』は誰が決めたんですか。自分自身ですよね。
これも『自分の期待』です。

他人が自分の期待どおりに行動することもあるでしょうし、そうでないこともあります。
決めるのは『他人(相手)』です。自分ではありません。

他人が自分とは違う行動や考え方を持っているとき、『ふ~ん、そうなんだぁ』と『そういう考え方もあるんだ』と『違いを知る』
『どうして、そう思うの?』とその理由やきっかけを聞いて、『違いを認める』
『じゃあ、〇〇をする時に、ほかにどんな案がある?』『自分やったら、どうする?』と『違いを活かす』

『それぞれが全く違う』からこそ『コミュニケーションを通じて』より深く知る。
SNSを含め、コミュニケーションツールが溢れる現代だからこそ、個人の影響力はより大きなものとなっています。
これは、ある意味『大きなチャンス』です。
有効なツールや言葉の使い方によって、プラスの効果を広げていきたいですね。