『善く戦う者はこれを勢(せい)に求めて人に責(もと)めず』

 

 【原文】 

故善戰者、求之於勢、不責於人。故能擇人而任勢。 任勢者、其戰人也、如轉木石、木石之性、安則靜、危則動、方則止、円則行。 故善戰人之勢、如轉円石於千仞之山者、勢也。

 

【意訳】

 一人ひとりの能力や働きに過度の期待をかけないで、組織全体の勢いを重視するということ。

戦の巧みな者は、そういう戦い方をする。

「勢いに乗れば、兵士は坂道を転がる丸太や石のように、思いがけない力を発揮する。

 丸太や石は、平坦な場所では静止しているが、坂道におけば自然に動き出す。

勢いに乗って戦うとは、丸い石を千仞(せんじん)の谷底に転げ落とすようなものだ」 

 

【カンタン現代ビジネス訳】

 権限のあるリーダーに望まれるのは、チームとしての勢いをどう作り出すか。

勢いに乗れば、その力は2倍、3倍になって発揮される。

適材適所に人員を配置し、ひとつにまとめ、このような勢いを作り出す事は、リーダーの重要な職責。

 

 【リーダーがやるべき事】

①自分自身の人格(魅力)を高める 

②魅力的な目標を設定し、共有する 

③誰よりも部下を認め、寄り添う