11月4日に郵政関連3社が上場。個人投資家の人気を集めている銘柄だけに、今後の政府の売り出しなどにも注目が集まっている(撮影:尾形文繁)
前回の投資日記では郵政関連株の割り当て枚数が話題に。今回は、郵政株が上場した11月1週までの投資日記をお送りする。郵政株は予想以上の初値をつけ嬉しい誤算だった模様。決算発表も本格化。年内相場に期待が膨らむが、どうなるか。

[10月26日(月)]日本郵政(6178)の売り出し価格が1株1400円に決定する。抽選結果は、野村證券100株/1000株、大和証券500株/1000株、SMBC日興証券400株/800株、三菱UFJモルガンスタンレー証券100株/900株、みずほ証券0株/1000株、SBI証券0株/300株、松井証券0株/300株となり、合計で1100株/5300株となった。

ゆうちょ銀行(7182)は、5社に各1000株ずつ申し込んで合計で800株だった。大和証券は1000株申し込んでゼロだったので、今回リベンジできた。三菱UFJモルガンスタンレー証券では、ゆうちょ銀行100株、日本郵政100株とかなり広く分けている感じ。みずほ証券には嫌われているようで、まったく当たらなかった。ネット証券は割り当てがそもそも少ないせいかなかなか当たらない。日経平均は121円高の1万8947円と続伸。

保守的なスクロールにちょっとあきれる

[10月27日(火)]午前3時、日経225先物は70円高の1万9010円。NYダウは、23ドル安の1万7623ドルと小反落。中国が今年6回目の利下げを発表した。15時、優待保有目的のスクロール(8005)が平成28年3月期第2四半期決算を発表したが、期待していた中間配当の増額と通期業績の上方修正はなかった。

第2四半期純利益が12億9600万円と前回発表3億5000万円から大幅上方修正していて、通期予想の7億円を既に大幅達成しているのに、通期業績はそのままってことは、下期は赤字予想なの? どれだけ保守的なのだろうと思ってしまう。日経平均は170円安の1万8777円と反落。

[10月28日(水)]昨日決算発表したスクロールが売り気配スタート。9時18分、55円安の450円で寄り付く。9時19分、65円安の440円で3000株買う。13時02分、82円安の423円の安値を付け、15時、70円安(13.86%、値下がり率第2位)の435円で引ける。ちょっと下げ過ぎではないかと思って買ってみた。第2四半期の1株当たり純利益は38.75円で、会社は配当性向30%といっているので、もし通期で1株当たり純利益70円となれば1株配当20円(中間5円決定なので、期末は5円から15円に増配)は出せるのではないかと皮算用する。芝浦メカトロニクス(6590)が20円高(8.54%値上がり率第3位)の254円と反発。日経新聞に「中国、液晶で世界一に3年で3兆円投資し増産」という記事に反応したようだ。芝浦メカトロニクスは液晶製造装置を製造しており、中国からの受注を期待して買われたようだ。9月25日に200円で1000株購入している。ビックカメラ(3048)が、18円安の995円と年初来安値更新で1000円割れ。日経平均は125円高の1万8903円と反発。

[10月29日(木)]午前3時、日経225先物は120円高の1万9050円。NYダウも198ドル高の1万7779ドルと反発。14時04分、ホームセンター業界首位のDCMホールディングス(3050)を、優待目的で500株790円で買う。4月15日に保有株を950円で売っており、買い戻した感じ。

9月の鉱工業生産指数は前月比1.0%上昇し3カ月ぶりのプラス。日経平均は32円高の1万8935円と小幅続伸。米連邦準備理事会(FRB)は28日、米連邦公開市場委員会(FOMC)で事実上のゼロ金利政策を維持し利上げを見送り。中国、一人っ子政策撤廃。規制緩和で景気対策か?

リソー教育がやっと指定解除

[10月30日(金)]米GDP(7-9月期)は前月比1.5%増。12時30分、日銀は金融政策の現状維持を決定。ソニー(6758)は、5年ぶり黒字と報道。日経平均は147円高の1万9083円と3日続伸。19時20分、リソー教育(4714)から特設注意市場銘柄指定と監理銘柄(審査中)指定解除のお知らせがあった。不適切な会計が発覚し、特設注意市場銘柄に指定されたのが昨年の3月14日。首を長くして待っていたが、ようやく解除となってほっとしている。

9月8日に特設注意市場銘柄指定継続の発表があり、9月10日に監理銘柄(審査中)指定に。株価は9月7日の255円から7日続落し16日安値161円まで急落した。ここで上場廃止になるのではないかと不安になって売ってしまった人は、残念というか悪材料に売らされてしまった感じで悔しがっているのではないかな。本日終値、1円高の276円。

[10月31日(土)]日経225先物は170円安の1万8920円。NYダウは92ドル安の1万7663ドルと反落したが、週足では5週連続陽線となり、10月は8.5%高と月間上昇率としては2011年10月以来4年ぶりの上昇率となった。上場企業の6割が経常増益と日経新聞朝刊1面に。

[11月2日(月)]リソー教育は買い気配スタート。9時15分、41円高の317円で寄り付き、13時51分、78円高の354円の高値を付け、あとストップ高まで2円だったのだが、終値では45円高(16.30%、東証1部値上がり率第1位)の321円で引けた。出来高は690万1600株とこの銘柄にしては大商い。

年内の日経平均2万円が見えてきた

NISA口座で買った方も多いと思うが、長期的には、次の売り出しが決定する前には売っておいた方がいいのではないかと思う。目論見書によると、日本郵政については、政府が常時1/3超の法令上の保有義務(NTTやJT型)があるが、できる限り早期に売却方針。また、かんぽ生命とゆうちょ銀行については全部処分することを目指し、まずは50%程度となるまで段階的に売却していく(完全民営化したJR型)とある。

今回売り出ししたのは、発行済み株式の約1割、これからまだまだ売り出しがあり、売り出しでは市場価格より2~3%程度ディスカウントした価格で買える(希望者が多ければ抽選)ことになると思う。日経平均は149円高の1万9265円と3日続伸。

22時30分、10月の米雇用統計は27万1000人増と市場予想を9万人上回る。失業率5.0%、平均時給は前年比2.5%上昇し2009年以来の大幅増となった。これで、12月利上げの可能性は高まったのではないか。

[11月7日(土)]午前3時、日経225先物は170円高の1万9430円、NYダウは46ドル高の1万7910ドル。1ドル123.18円と円安が進み、2カ月半ぶりの円安、1ユーロ132.31円。年内、日経平均株価2万円回復も見えてきたようだ。