2013/3/13 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ


「トモダチ作戦に関わったことを誇りに思っている」――。東日本大震災から2年を迎えた11日、米海軍のグリナート作戦部長はワシントンの駐米日本大使公邸でこう挨拶していたが、これは米軍の「本音」じゃない。

というのも、作戦に参加した米兵が「ウソの情報で被曝した」として、東京電力を訴える損害賠償訴訟の原告にどんどん加わっているのである。

「トモダチ作戦」をめぐっては、昨年12月、米空母ロナルド・レーガン乗組員ら9人が東電に対し、被曝によって将来的にがんになるリスクが高まった――と主張。賠償金や将来の医療基金など総額96億円(当時)を求める訴えを米連邦地裁に起こした。この裁判について、原告の弁護士は11日、現時点で原告数が115人を超えたことを明かし、さらに増える見通しを示唆したという。

「原告が増えるほど、陪審員が『日本で被害に遭った米兵はこんなに多いのか』と同情を寄せ、原告に有利な判決を出す可能性が高まる。賠償金も飛躍的かつ比例的に膨れ上がるでしょう」(国際弁護士・湯浅卓氏)

東電 巨額賠償で再び破綻リスク

米国では日系企業は大金を取れるカモと見られているし、原発事故を起こした東電が相手なら、世論の共感も得やすい。原告の弁護士は「必ず勝てる」と、元米兵を片っ端から口説いているだろう。

「トモダチ作戦」に参加した米兵は2万4000人もいるから、仮に全員が原告になったら損害賠償の請求額は24兆円にまで膨れ上がる。日本国内でも巨額の賠償負担を抱える東電が「トモダチ」に賠償金を支払える余力がないことは米国の原告も分かっているはず。それでも東電から「カネを取れる」と踏んでいるのは、ウラに「日本政府」の存在があるからだ。

「日本政府が東電に賠償費用として3兆2000億円も投じていることからも分かるように、米国の原告は日本政府が東電を潰す気がないことを見抜いている。だから、東電=日本政府に請求という感覚なのです」(司法ジャーナリスト)

今後、訴訟の矛先が東電以外に広がる可能性もあるという。

「米国には組織犯罪を取り締まるためのリコ(RICO)法があります。仮に日本政府の関係者が東電と結託して情報を隠蔽などした場合、米国の連邦警察が動く――というケースも考えられます」(湯浅氏=前出)

トモダチの輪が広がるほど、東電は再び破綻の危険性が高まり、日本国民の負担が増えるリスクが高まる。

やはり東電は、一度法的整理しておくべきだった。

【TPP参加悲観論】韓国の愚かさを真似するのか喜劇的な安倍政権
http://gendai.net/articles/view/syakai/141368
2013年3月7日 日刊ゲンダイ


 植民地化どころじゃすまない

 安倍首相は来週13日にもTPP参加を正式表明する。農業などは「聖域にできる」とし、反対世論を封じ込めるつもりだろうが、その結果、この国はどうなるのか。一番のお手本は「TPPのひな型」(米通商代表部)とされる「米韓FTA(韓米FTA)」を締結した韓国だ。

 今や、米国の経済的植民地と化しただけではない。独立国家の立法権(権限)すら侵害され、さながら統治領である。

 韓国は二酸化炭素の排出量が少ない車の購入には補助金を出し、逆に排出量が多い車には負担金をかける制度を導入すべく、法整備を準備していた。

 ところが、これに米国がクレームをつけた。「米国大型車の輸入を阻む非関税障壁でFTA違反」というのである。そのため、法案は成立していたのに導入は延期となったのだ。

「独立的検討機構」なる組織もできた。ここが国民健康保険適用の医薬品の採択や価格決定の再審査を行おうとしている。機構にはもちろん、米国関係者が居て、「米製薬会社が儲けるための拠点」なんて言われている。米韓FTAの専門家のソン・ギホ弁護士はこう話す。

「韓国はジェネリック薬品の依存度が高い。ところが、機構の横ヤリで、外資系製薬会社の高価な薬の比率が増えると、健康保険制度が崩壊する恐れがあります。こうした事態を避けようと韓国政府は、独立的検討機構の権限の解釈をめぐって論争をしています」

 遺伝子組み換え食品の表示にも米国は噛み付いている。「学校給食への遺伝子組み換え食品禁止」を明記したソウル市の条例も撤廃される懸念が浮上している。

 それやこれやで、米韓FTA履行のために、締結から1年間で改正をすることになった韓国の法律は63にも及ぶのだ。分野は自動車・保険・医薬品・税法・著作権など多岐にわたり、今後もさらに多くの法令変更が必要になるとみられている。米国と同じルールを押し付けられ、独自の法律や条例が認められなくなり、その解釈をめぐって論争になると訴訟に発展する。一体、誰のための関税撤廃なのか。韓国の愚かさは、もはや、喜劇的レベルなのだが、日本も同じ道を歩もうとしている。